【ハワイを楽しむ50の方法】 Vol.29 世界のサーファーを魅了するビッグ・ウェーブのサーフスポットへ

【ハワイを楽しむ50の方法】 Vol.29 世界のサーファーを魅了するビッグ・ウェーブのサーフスポットへ



サーファーの憧れ、冬のハワイ・ノースショア。だが、たとえベテランでも気軽に海には入れない。ロコがいう波のサイズは波の裏側から見たもので、「4フィートだからノースにしては小さいね」といっても、軽く日本人の頭を超える高さ。アリューシャン列島付近で発達した低気圧が起こす波は、海を旅してノースへとたどりつき、一気にパワーを爆発させる。そのため、波はときに20フィート(約6m)オーバーにも…。そんな海だからこそ数々の伝説が生まれ、また聖地と崇められている。 サーフィンの発祥はポリネシアといわれるが、大波が打ち寄せるハワイでも当然盛んになり、クック船長の航海記にも波乗りに興じるロコたちの姿が登場している。一時期は宣教師により禁止されたが、サーフィンの灯は消えることなくワイキキがその中心地になっていった。そして、デューク・カハナモクの登場である。彼は1912 年、ストックホルム・オリンピック競泳自由形での金メダルを皮切りにいくつものメダルを手に入れたが、招かれた各地では波乗りをして見せた。こうして自らの名声をもとにサーフィンを世界に広めたデュークは、ハワイの

誰もが尊敬するレジェンドになったのである。 サーファーの英雄でもうひとり忘れられないのがエディ・アイカウ。ワイメアで数々の大波に乗った伝説のビッグ・ウェーバーだ。彼は古代ポリネシアの航海を再現するホクレ伝説が生まれた憧れの海へ1. 辺りを赤く染めるノースショアの夕暮れ。なかでも最も美しい夕日が見られると有名なのがサンセット・ビーチ。高波が押し寄せるサーフィンの聖地としても知られている 2. 小さな子供も果敢にチャレンジ。ハワイでは家族連れでサーフィンを楽しむ人も多い 3.4.サーファーたちの妙技を目の当たりにできるのもノースショアの魅力 5.サーファーが集うハレイワの街には色とりどりのボードが並ぶ 6. 伝説のサーファー、デューク・カハナモク。ワイキキには彼の像も立つ 7.サーファーたちが横一列に並び波に乗る姿は圧巻 8. 世界各地から腕に自信を持つサーファーが集まり、自慢の技を競い合う 9. 路上に停まる車の屋根にもサーフボードが1234 567 89ア号に乗船し、悲劇的な最期を遂げている。航海中、嵐で船が沈没しかけたとき、ひとりサーフボードで荒れ狂う海に飛びこみ、助けを呼ぶため島に向った。そのまま行方不明となったが英雄として名を残したのである。そして現在も不定期開催ながら、エディを称える「The Eddy」と

呼ばれる大会が、彼の愛したワイメアで行われている。 ハワイの住人たちは海を愛し、波乗りを日常の一部にしている。そして彼らにとってノースショアは憧れの地。チューブを巻くパイプライン、大波のワイメア・ベイ。海に入らなくてもここを訪れて豪快に押し寄せる波をひと目見れば、サーフィンに熱狂する彼らの気持ちを少しだけ理解できるかもしれない。

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