【コラム】ハワイ文化の基礎知識/レイ

【コラム】ハワイ文化の基礎知識/レイ

レイは、ハワイの文化として欠かすことのできないもののひとつ。
ハワイへ来た観光客に対して贈られるだけでなく、誕生日、結婚式、卒業式、葬式など日常の様々なシーンでも用いられる。観光用のレイとして一般的なのは花のレイだが、その材料はシダ、海草、貝殻、羽毛、果実、鮫の歯など多岐にわたる。
レイの文化は、12世紀頃にやってきたポリネシア人たちによってもたらされたと言われているが、レイには神々の怒りを鎮めたり悪霊を追い払う、魔除けのような意味があり、古来より魔除や供物、社会的地位の象徴として用いられた。かつては神に捧げるため、フラの踊り手や戦士が身につけるものとして、レイには香りや美しさよりも、マナと呼ばれる霊的な力が求めらてきた。現在は草花や木の実、海草など植物を用いたものが主流だが、その当時は、イノシシの牙や犬の歯、動物や人の骨、鳥の羽根、髪の毛などが用いられていたという。
植物を主体とした現在のようなレイが主流となったのは、ハワイの人々が西欧の人々と盛んに交流をはじめた19世紀以降のことなのだ。

(2017.01.19)

 

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