【徹底解説】ブルドーザーでも動かない石に祈りを捧げると？イアオ渓谷とハワイ王国統一の歴史

マウイ島のイオラニ渓谷を訪れたことがありますか？
神秘の力「マナ」に満ちた渓谷・・・古代ハワイの王たちが好んで住んだ場所です。

緑豊かな渓谷。
中央にそびえる三角錐のような形をしたイアオ・ニードル。
とても神秘的な雰囲気に満ちています。
マウイ島に行くことがあったら、ぜひマナに満ちたイオラニ渓谷に足を運んでみてください。

カメハメハ大王の遺骨もある?マナに満ちた神聖な渓谷

マナというのは、目に見えない神聖な力のこと。
聖地、特別な物、位の高い人などに多く宿ると言われています。

このイオラニ渓谷には、昔からマナがたくさん満ちていると伝えられていました。
そのため王族や、位の高いカフナ（聖職者）たちが住んでいたそうです。
いまだに、この渓谷のどこかに、王族の遺骨がたくさん隠されているとか。

ハワイでは位の高い人の遺骨には、マナがたくさん宿っていると考えます。
今でも、遺骨の番人が王族の遺骨を守っているとも伝えられています。
カメハメハ大王の遺骨もここにあるのではないか、という話もあり、かつてカラカウア王はこの渓谷を調査させたこともありました。
結局は見つからなかったそうですが。

ハワイ王国統一の足掛かりとなった場所

イオラニ渓谷は、西マウイの政治経済の中心でもありました。
そのため敵から攻め込まれ、戦場と化したこともありました。

もっとも有名なのは、カメハメハ軍との戦い。
マウイ島に攻め込んだカメハメハ大王は、マウイ軍をこの渓谷に追い詰めたそうです。
その戦いはカメハメハ軍が勝利を収めました。
そしてこの渓谷に流れるイアオ川は、負けたマウイ軍の兵士の血で真っ赤に染まったそうです・・・・。
神聖な渓谷ですが、戦いの話を知るとちょっと怖くなりますね。

イアオ渓谷の不思議な伝説

昔むかし、この地をカカエという王が治めていました。
カカエ王はとても神聖な存在で、一般の人は王を一目見ただけで死罪となるほどでした。

人々をとても愛していたカカエ王は、自らこの渓谷にあった洞穴にこもり、誰にも姿を見せないことで、誰の命も奪われないようにしました。
そして洞窟を大きな石でふさがせました。
人々はその大きな石を王のかわりに崇めていたそうです。

近代になって、このイアオ渓谷を訪れる観光客のための駐車場を建設するときのことです。
そこにはカカエ王の洞窟をふさいでいたと伝えられた石がありました。
工事をするためにブルドーザーで動かそうとしたところ、まったく動きませんでした。
ところが石に祈りを捧げてお願いをしたところ、動いたそうです。
その石は、後にイオラニ川の鉄砲水で流されて、今はどこにあるのかわからないそうです・・・。
マナに満ちた渓谷には、不思議なことが起こるようです。

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