2021年3月11日、東日本大震災の発生から10年が経ちました。
自然災害は、いつ起きてもおかしくないと考えて備える必要があります。
ハワイは自然に恵まれていてとても美しいのですが、自然災害が発生しやすい場所でもあります。
ハワイ島の火山噴火やハワイ近海で発生するハリケーンなどは、ハワイ旅行のちょっと心配なところですよね。
そこで今回は、ハワイの自然災害への対策と、現地で災害に遭ったときの対処法を考えてみましょう。
近年増えてきているハリケーン
ハワイにハリケーンが襲来するのは6月頃から11月頃にかけてが最も多いといわれています。
日本ではあまり話題にならず、ハワイを直撃しなければ影響はないと考えがちですが、積極的に自分で調べる必要があります。
ハリケーンがハワイに近づいているときはもちろんですが、太平洋の南東に発生したハリケーンがハワイから遠くの海にあるときでも高波の影響を受けやすく、場合によってはオアフ島の東南に位置するワイキキでも冬期のノースショアのような大波の恐れがあるからです。
昔から、ハワイにハリケーンの直撃はほとんどありませんが、ハリケーンが発生している場合は万が一に備えて予想進路や接近、上陸の予想日時情報を集めましょう。
申し込んだツアーのキャンセルなども問い合わせを忘れずに。
また、災害時にはアラモアナなどのショッピングセンターをはじめ多くの店が閉店になり、食糧の確保が難しくなることもあるので食糧の確保は早めに行いましょう。
トロリーなども運行されません。外出を避けて宿泊するホテルやコンドミニアムなどで過ごすのが一番安全です。
こういうときに役に立つのが、日本からハワイを訪れている人たちが発信するツイッター情報です。
最新情報が早いことが多いので、こまめにチェックしてください。
ただし、行動する前に情報の正確性もちゃんと確認してくださいね。
何度も被害を受けている津波
太平洋の真ん中に浮かぶハワイは、過去に何度も津波の被害にあっています。そのため、とくに津波に対する注意が必要な場所といえます。
日本のニュースで「ハワイの太平洋津波警報センター」と報道されるのを聞いたことのある方も多いと思いますが、太平洋周辺のどこかで大きな地震があるたびに、できるだけ早く警報を出せるよう津波に対して警戒をしているのです。
この太平洋津波警報センター(Pacific Tsunami Warning Center (PTWC))では津波観測のほか、ハワイに影響を与える津波の情報をさまざまな媒体を通していち早く発信しています。
ハワイ旅行の際にはこのページ(https://ptwc.weather.gov/ptwc/subscribe.php)にアクセスして確認してください。
またハワイで実際に津波警報が発令されると大きなサイレンが流れます。これがどのような音か知っておくと津波の到来にいち早く気がつくことができるので、YouTubeなどで確認しておきましょう。
テレビやラジオでも緊急速報(Urgent Warning)が放送されますし、ホテルの客室フロアでもアラームが鳴ります。
この警報サイレンを聞いたら避難することなりますが、避難については在ホノルル日本国領事館が公開している「ハワイ州在留邦人の皆様へ-津波が襲ってきたら」のページが参考になります。
自分のいる場所が安全な場所なのか、どこに逃げたらよいのかを、このサイト(http://static.pdc.org/tsunami/index.html)から島ごと、エリアごとに確認できます。とにかく津波警報のサイレンを聞いたら素早く行動することが重要です。
日本に比べて少ない地震
ハワイ諸島は北西方向に年間6cmから9cmの割合で移動しています。
また、地下のマグマだまりからの噴火によって次々と島が作られています。
最も古い島がカウアイ島で、いまも火山活動しているハワイ島が最も新しい島です。
ハワイの地震は火山性のものがメイン。
そのため地震といえば、現在も活発な火山活動が観測されているハワイ島での地震になります。
この火山性地震の特徴は前震や余震がなく、いきなり本震が来ることです。
2018年5月の噴火に伴い、ハワイではマグニチュード6.9の地震が起こりましたが、それ以前の大きな地震となると2006年までさかのぼります。
地震の頻度はそれほど多くないので、地震被害の心配は、日本より少ないといってよいでしょう。
記憶に新しい火山噴火
2018年の5月にハワイ島のキラウェア火山で噴火があったことをご存じの方も多いでしょう。
それ以来、キラウェア火山のハレマウマウ火口やプウオオ火口は静かでしたが、2020年12月にハレマウマウが再び噴火しました。
地震と同じく、現在ハワイ州で火山活動が確認されているのはハワイ島の南東に位置する火山地帯だけ。
付近で最も大きな街「ヒロ」でも35キロほど離れています。
多くの人が観光するカイルア・コナは160キロほどとさらに遠く、それより遠い他島なら溶岩による直接の被害を心配することはないでしょう。
ただしハワイ島に滞在中であれば火山灰や二酸化硫黄(亜硫酸ガス)への対策を行うこと。
ヴォグ(VOG)と呼ばれる火山性スモッグが発生し、風向きによってはオアフ島辺りまで漂うこともあります。
ぜんそくなど呼吸器系に心配がある方は、火山噴火が起こったら「ハワイ州観光局」のサイトで最新情報を確認してください。
フライトの欠航にも要注意
ハリケーンや津波などの災害が起きた時に一番困るのが、帰国便のフライトがキャンセルになることです。キャンセルになりそうなときには、できるだけ早いタイミングで航空会社や旅行代理店に連絡を入れフライトの確認をしましょう。
予定していた便が欠航になるようなら改めて帰国便の手配を行うことも忘れずに。また延泊の手配も必要です。長期にわたるようなら宿泊費の安い滞在先に変更しましょう。
自然災害に遭って着の身着のままで避難して手持ちの現金などを持ち合わせていない場合には、ハワイ総領事館に相談しましょう。
自然災害時の備えをしっかりチェックしておき、ハワイ旅行を楽しんでくださいね。