「Nishime」「ラッキーバッグ」「門松」…日本の伝統文化が守られるハワイのお正月
ハウオリ マカヒキ ホウ!(ハッピー ニュー イヤー!)新型コロナに関する規制もなくなり、だいぶ日常を取り戻した感のあるハワイの大晦日は、観光客の方も住民も、家族や友人が集まり、パーティーや大花火の鑑賞などで賑やかに1年を締めくくった方も多かったことと思います。
出身国や、自身のルーツによって、それぞれの家庭に伝わる伝統的な年末年始の過ごし方も、ハワイでは尊重されています。
プランテーション時代にハワイに渡った移民の主な出身国は、日本(沖縄)、中国、ポルトガル、フィリピン、韓国といった国々。
夜中に初詣に出かける人もいれば、教会に向かう人もいます。
さて年末年始、ホノルルの街を見回すと、人々が集まる所に「日本のお正月」に関する物がたくさんあることに、驚いたり、感動したりする方も多いかもしれません。
筆者自身、お正月については、まるで日本にいるように過ごせることに、長年感動し続けています。
「Nishime」 お正月の食事の準備については、日系スーパーマーケットのおかげで、お節料理も簡単に準備できるようになっていますが、ハワイでは長らく、根菜と椎茸、油揚げなどを煮込んだ「Nishime(煮しめ)」をお正月に作るご家庭が日系の方々に多いようで、その材料がファーマーズ・マーケットにずらりと揃います。
レンコン、里芋、ゴボウ、それぞれ丸ごとの状態で売られています。
また、お雑煮の材料として「水菜」が大量に店頭に並びます。
日本で水菜をお雑煮に入れる地域は、調べてみると、広島県、近畿地方の辺りが多いよう。
プランテーション時代にハワイに渡った日本人移民の出身地として、広島が最も多かったことも、ハワイで水菜がお雑煮に使われている理由の一つかもしれません。
そして、12月も中頃から店頭に並び始めるのが、門松です。
コストコ、ホールフーズといった、日系のお店ではない所でも大量に店頭に並び、各家庭で飾ったり、店舗の入り口に置かれたりします。
世界各地から集まる観光客も目にする、アラモアナ・センターのステージ上にも、大きな門松が飾られます。
門松を前に、フラのパフォーマンスも行われます。
こういった場面に出会うと、「上手く文化が共存している社会なんだな~」と、つくづく感心してしまいます。
「ラッキーバッグ」とは? そして、近年、多くのお店が参加するようになってきたのが、「ラッキーバッグ」の販売です。
ラッキー…