アクセサリーデザインしてたらハワイへ!?

アクセサリーデザインしてたらハワイへ!?

Aloha!
Moonbow Chaserの《るか》です。
ヴィジュアル系バンドのドラマーを経て、今は自社アクセサリーブランド《Dearest CROWN》のデザイナーとして活動しています。
他には日本の秘湯を巡ったり、海外でシュノーケリングしながら海中撮影したり、今もたまに音楽活動したり。

そんなボクがこの度、ハワイ情報サイトLaniLaniさんでのコラムを連載させていただくのですが~
周りから「お前はハワイよりも、ひなびた赤提灯ぶら下がってる立ち飲みおでん屋がお似合いだ」なんて言われます。。笑
まぁ確かにアナログ昭和人間ですけども…!

赤提灯を愛する兄、ハワイを愛する妹

さてさて。
ハワイと聞いてまず浮かぶのは、ボクの実の妹《アイ》のことです。
実の妹と言ってもボクとは面白いくらい違うタイプの人間。
アイは昔からお給料が貯まればすぐハワイへ飛び、ホノルルに住む友人と数ヶ月一緒に滞在。
帰国したと思ったら次なるハワイに向けて貯金!という暮らしぶり。
『いつかハワイで旦那さんを見つけて結婚して永住するワ!』と宣言している程、根っからのハワイ好きなのです。
(実際に、最近行われたハワイ主催の婚活パーティで彼氏をゲットしたらしい…目標が定まった時の異常な行動力だけは似ているボクたち兄妹…)

ボクも海外へ旅するのは好きなのですが、どちらかというと人口の少ないマイナーな離島や観光客の少ない場所を好む傾向がありまして…ましてや妹が熱烈に愛するハワイに同調するのはなんだかシャクな気持ちもあって、正直言ってハワイは食わず嫌いしていました。
自慢じゃないけど、ボクひねくれ者ですからネっ!!

しかし、ある時…そんなボクとハワイが急接近する事になります。

旧友Satoからのアクセサリーデザイン依頼

ボクはずっとバンド活動を続けてきたのですが、解散を期にシルバーアクセサリーデザインの道へと進み、数年後に独立。
なんとか念願の自社オリジナルブランドを立ち上げて一年ほど経った頃のこと…

十数年前、地元北海道でバンドを組んでいた友人Satoからの電話が鳴りました。
その時も彼はミュージシャンとして第一線で活躍しており、新たなソロ活動展開の一環としてオリジナルアクセサリーをリリースしたいという相談。

ボクが得意とするデザインは”ハート”や”クラウン”、”クロス”、”フレアーデリス(百合)”といったモチーフをいくつも組み合わせる複合デザインが特徴であり、このブランドの持ち味でもあると自負しています。

今回はSatoのオリジナルアクセサリーということで、まずは彼自身が使いたいモチーフをカウンセリングする事に。

るか『どんなモチーフがいい?いくつか挙げてみて欲しいんだけど~』
Sato『ん~カフェが好きだから”ティカップ”と、名前のSatoから取って”3:10”って時間と、あとは”虹”かなぁ』
るか『なるほど。。今までアクセサリーにしたことないモチーフだなぁ…一般的にはスカルとかクロスを選ぶからねぇ』
Sato『ネックレスが欲しいんだけど、作れる?』
るか『そうねぇ…例えば立体的なティカップをメインにして、その取っ手にチェーンを通して首から下げるとか』
Sato『それは可愛いかもね。フォルムにはこだわりたいなぁ』
るか『とりあえずラフデザイン書いてみるよ。他のモチーフも融合させてみる!』

こんな感じでイメージをキャッチボールしながら、何種類ものラフデザインを描き始めるのですが…
ここからがデザイナーのセンスを問われる所でもあり、やり甲斐のある一番の難所。
ペンを片手に白紙へ向かい、ゼロからイチを生み出す創作の時間。
慣れないモチーフの融合だからこそ燃えてる自分がそこには居て、今まで見聞きしてきた常識を捨て去り、子供のような柔軟な発想で”カワイイ&カッコイイ”を直感的に描く日々。

数日後…ついに納得のデザインが姿を表してくれた。

偶然?必然?導かれるように誕生した”Moonbow Latte”

ティーカップ型の立体ペンダントで、上から覗くと水面に浮かぶ3時10分を指した時計の文字盤、カップの底には虹色に輝くミスティッククォーツという妖艶な水晶~

彼の求めるイメージは全て凝縮し詰め込んだ。
造型もデザインも手応えがある仕上がりとなったのだが…
最後、どうしても一箇所だけ気になるポイントがあった。
3時10分を指す時計の針は右上に集中する為、文字盤左下のスペースが空いてしまう。
勿論、時計自体がモチーフとして成立しているため問題は無いのだが、僕にはその
スペースに三日月が浮かんで見えたので、独断で月のモチーフを追加してみた。
出来上がったデザインをSatoに見せると、ディティールや造型は大満足してくれたのだが、彼の思い描くストーリーに月というモチーフはピンと来なかったらしく…

Sato『ここの月って必要かなぁ?』
るか『でも、ここの余白に三日月がピッタリハマるんだよ~』
Sato『必然性がないものは足したくないんだけどなぁ。。なんか繋がりでも探してみるかぁ…』
るか『ここは三日月入れた方がカワイイよ絶対~(割と頑固で女子脳なボク)』

そんな会話を交わして電話を切ってから、1分も経っていなかったと思う。
すぐにSatoからの電話が鳴った。

Sato『もしもし!ムーンボウって知ってる!?月と虹で検索したら出てきたんだよ!月明かりで夜に見える虹があるんだって!!』
るか『え!なにそれ!?』
Sato『今回モチーフに選んだ虹って、もしかして昼間に太陽光で見れる虹じゃなくて夜の月虹、ムーンボウのことだったのかも!』
るか『確かにミスティッククォーツ(色彩がダークな虹色水晶)も使ってるし…すごい偶然だな!』
Sato『そうね…ムーンボウは運が良ければハワイで観れるって書いてある…!』
るか『へ~ハワイかぁ…』
Sato『…これ、観に行けないかな?』
るか『?!』

こうして、あまりにも思いがけない形でハワイと急接近する事となったボク。
アクセサリー作りをしていたところから、ムーンボウを観るという理由のためにハワイへ行くことになるとは…!

夜の虹との出会いによってドラマティックに完成したこの作品は《Moonbow Latte》と名付けた。

とりあえず、いつか妹のアイに言った『ハワイ住んでもお前をもらってくれる男なんていないんじゃないの~?』…という言葉を撤回、そして深~く謝罪して、ハワイの事や現地の言葉など色々教えてもらうことを決意する兄でした…。笑

次回は、共に旅をしている写真家・インテツさんが初登場。
どうぞお楽しみに~!

るか(Moonbow Chaser)
著者:るか(Moonbow Chaser)

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るかTwitter

シルバーアクセサリーデザイナー。Moonbow Chaserの料理長、お笑い担当。北海道出身。
バンド解散を機に原宿のセレクトショップにてデザイナー就任。以後独立し、自社ブランド”Dearest CROWN”設立。
フェミニンな外見とは対照的に、中身は赤提灯とフォークソングが大好きな昭和のおっさんである。