ムーンボウって知ってる?
はじめまして。
Moonbow Chaser(ムーンボウチェイサー)のSatoです。
初対面の方からはよく「はじめまして、佐藤さん!」とご挨拶いただきます。
僕も「こちらこそ、はじめまして!」と返すのですが、厳密にはシナガワ サトルという本名なので、サトと読みます。
どうぞよろしくお願いします。
ハワイのお話の前に、少し自分のことをお話しさせてください。
ミュージシャンの意外と地味な日常
僕はヴィジュアル系と呼ばれるジャンルでのバンド活動を経て、現在はフリーのミュージシャンとしてライブやリハーサル、レコーディングなどでベースを演奏しています。
ミュージシャンというと、ステージに立ったりテレビに出演したり、派手で華やかなイメージをお持ちの方も多いかも知れません。
実際にそういった機会もありますし、もちろんミュージシャンによって感じ方もそれぞれとは思うのですけれど、この業界の片隅で十数年過ごしてきた僕個人の印象としては、意外と…いえ、けっこう地味、です。
人前で演奏する曲を黙々と練習し、さらにスタジオに集まって何度もリハーサルする。
数分間の曲を作るために、何日も家に引きこもってパソコンと睨めっこする。
歌詞を書くためにノートとペンを持って喫茶店に通い、コーヒーをおかわりし続ける。
「光が強ければ強いほど影も濃くなる」なんて言葉もありますが、スポットライトを浴びて輝けるわずかな時間のため、その段取りを粛々とこなして静かに一日を終える。
僕自身も御多分に洩れず、そんな日常です。
旅、はじめてみました
そうして音楽中心の生活を続けていた数年前のある時、衝動的に旅に出たくなりました。
もちろん好きで始めた音楽ですが、その時は自宅での楽曲制作などが難航し、少し気分が鬱々としていたのかも知れません。
僕もロックミュージシャンの端くれ…ちょっとカッコつけて言わせてもらうとすれば、「旅が僕を呼んでいた」…こんな感じでしょうか。
気付けば、リュック一つ背負って新宿駅から特急に飛び乗っていました。
僕にとって初めてのひとり旅です。
ちなみに、この時は群馬県の嬬恋村へ。
山奥のペンションに到着して、客室の窓から見えたキャベツ畑越しの夕日。
なぜだか涙が溢れてきたのを覚えています。
これをキッカケに、その後も時に一人で、時に仲間と。
音楽活動の隙間を見つけては国内外をフラフラと旅するようになりました。
また、お仕事として海外へ演奏しに行くご縁もこの頃から増えていったように思います。
そんな中、僕らにとってのXデーが訪れます。
運命の夜…ムーンボウとの出会い
十数年前に同じバンドで活動し、現在はアクセサリーデザイナーのるかという仲間に、オリジナルアクセサリーの製作を依頼しました。
やはり僕もロックミュージシャンの端くれ…シルバーアクセサリーをカッコよく身に付けてステージに立ちたいのですが、市販されているアクセサリーの中でコレ!
というものになかなか出会えず、それならば長い付き合いの彼にオリジナルのものを作ってもらおうと。そんな経緯です。
そしてある夜。
オリジナルアクセサリーのデザインについて、彼とあーでもないこーでもないとやりとりを交わす中で、僕らはまるで導かれるかのように偶然「ムーンボウ」と出会いました。
この「ムーンボウ」、いったい何かご存知でしょうか?
ムーンボウとは、ムーンレインボー、ナイトレインボーとも呼ばれる自然現象のことで、日本語では月虹(げっこう)、夜の虹、と表現されます。
車のナンバープレートに虹の模様が描かれるほど、「虹のメッカ」と呼ばれるハワイ。
そのハワイの原住民族の間では、夜の虹であるムーンボウとの遭遇は「最高の祝福」「大きな変化の前触れ」を意味すると言い伝えられており、つまり、滅多にお目にかかれない縁起モノだったのです。
最近は国内外でのムーンボウ観測情報がニュースになったり、その奇跡のような存在がバラエティ番組などで紹介されることもありますが、オーロラなどに較べるとまだまだ知られていません。
僕もこうしてGoogle検索で偶然見つけるまで、その名前を聞いたことすらありませんでした。
ハワイに詳しい方でしたらご存知だったかも知れませんね。
本物のムーンボウが見たい!Moonbow Chaser 結成へ
以来、このムーンボウという存在が妙に気になってしまい、本や写真集を片っ端から取り寄せ、インターネットの記事を読み漁り…まるで、恋をしてしまったかのようにのめり込んでいきました。
すっかり旅好きになっていたのもあって、るか君と「もう本物のムーンボウを観に行かない理由がない!」「これは絶対ハワイに呼ばれてるよ!」と盛り上がり、仲間のカメラマン・インテツさんも巻き込む形で”Moonbow Chaser”を結成。
勢いでムーンボウ探しの旅を始めることとなるのですが…
続きはまた今度。
さて、次回の「ムーンボウとすっぴんの僕ら」は、ムーンボウの存在を知るキッカケとなったアクセサリーデザインのことなど、るか君から詳しくお伝えしてもらいます。
どうぞお楽しみに!