必聴!ハワイのレジェンドミュージシャン
太平洋の真ん中に浮かぶ島国で生まれたハワイアンミュージック。
独特の世界観を持つジャンルであるため、この音楽を語るには外すことができない「レジェンド」と呼ばれる何人かのミュージシャンが存在します。
今回はハワイのミュージックシーンに影響を与えたレジェンドミュージシャンのなかから4人ご紹介します。
もくじ
ハーブ・オオタ(オオタサン)/Herbert Ichiro Ohta(OHTA-SAN)
ウクレレを弾かなくても、ハワイ好きなら「ハーブ・オオタ」の名前や「オオタサン」というニックネームを一度は耳にしたことがあるはず。
ハーブ・オオタは「オオタサン・スタイル」と呼ばれる独自の奏法で、ウクレレの歴史を大きく変えたといわれる人物です。
1934年、ホノルルで生まれた彼は7歳からウクレレを始め、12歳のときに伝説のウクレレ奏者、エディー・カマエに出会いました。
まだ、今のようにウクレレの正しい弾き方を教えるという文化さえ確立されていない時代。
もちろん教則本もないので、ハーブ少年はエディーの演奏を見て、さまざまな弾き方を学んでいったといいます。
当時、ウクレレはハワイアンソングを伴奏するための楽器として扱われていましたが、彼はリズムとメロディを奏でる「オオタサン・スタイル」でその概念を覆しました。
また、ハワイアンミュージック以外にもジャズやロック、ラテンにクラシックなど、さまざまなジャンルの曲を演奏するセンセーションを巻き起こした張本人でもあります。
今も熱狂的ファンがたくさんいるオオタサン。
そのサウンドをぜひ、ご自身の耳で確かめてみてくださいね。
ハーブ・オオタ(オオタサン)/Herbert Ichiro Ohta(OHTA-SAN)
URL:https://www.facebook.com/Herbert-Ichiro-Ohta-161291667315432/
レッドワード・カアパナ/Ledward Kaʻapana
レッドワード・カアパナは、1984年生まれのハワイ島カラパナ出身のレジェンド・スラックキー・ギタリストです。
カアパナが生まれ育ったカラパナには電気がなく、どの家へ遊びに行っても音楽を楽しんでいる人ばかり。
庭先で行われる即興演奏会やジャムセッションなどを通じて、ハワイの伝統音楽や演奏法などを身につけていきました。
10代になった彼はロックンロールやカントリー、ジャズ、ラテンなどに出会い衝撃を受けます。
ハイスクールを卒業すると双子の兄弟・ネッド、いとこのデニス・パヴァオの3人で後に伝説的なバンドとなる「フイ・オハナ」を結成。
14枚のアルバムを発表し、音楽面からハワイアン・ルネッサンスを牽引するバンドとして知られるようになりました。
ソロデビューを果たした翌年には、アルバム『Lima Wela』でハワイ版グラミー賞といわれる『ナ・ホク・ハノハノアワード』のインストゥルメンタル・アルバム賞を獲得。
その後も新たに結成したバンド「イコナ」や、限定復活したフイ・オハナのメンバーとして、ナ・ホク・ハノハノアワードを数回受賞しています。
レッドワード・カアパナは、ファルセットの効いたボーカルも魅力的なミュージシャン。 ぜひチェックして、見事なギターテクニックとその美声に酔いしれてくださいね。
レッドワード・カアパナ/Ledward Kaʻapana
URL:https://ledkaapana.com/
ジェノア・ケアヴェ/Genoa Keawe
現代ハワイミュージックシーンで最も偉大な女性アーティスト、ジェノア・ケアヴェ。
デビューした1940年代から60年間にわたって、現役として活動した彼女はハワイ音楽界の大御所中の大御所です。
ジェノアの魅力はなんといっても高音域の艶やかな歌声。
「クウ・レイ・ホークー」や「パパリナ・ラヒラヒ」などのトラディショナル・フラソングは、今でも大勢のフラ愛好家のあいだで、彼女の魅力が存分に発揮された代表曲として知られています。
また、ハワイアンミュージックにおけるスタイルのひとつ、「ファルセット」はジェノアが最も得意とした歌唱法。
その素晴らしいファルセットボイスは、ハワイアンソング「アリカ」でじっくり堪能することができます。
福島県いわき市常磐にあるスパリゾートハワイアンズの前身、「常磐ハワイアンセンター」で、初めてハワイアンアーティストとしてメインアクトを飾ったジェノアは、日本にも大勢のファンを持っていました。
2008年2月25日、享年89歳で急逝。
生前はハワイの若きファルセットボイスシンガー、ライアテア・ヘルムと共演したことも。
ふたりの「アリカ」を聞き比べてみるのも面白いかもしれません。
ジェノア・ケアヴェ/Genoa Keawe
URL:http://mastersoftraditionalarts.org/artists/168?selected_facets=
イズラエル・カマカヴィヴォオレ(イズ)/Israel Kaʻanoʻi Kamakawiwoʻole(IZ)
イズラエル・カマカヴィヴォオレは「イズ」という愛称で親しまれているオアフ島ホノルル出身のミュージシャン。
11歳で兄とともにアーティストとしての活動をスタート。
1976年、バンド「マカハ・サンズ・オブ・ニイハウ」に参加したことをきっかけに『ナ・ホク・ハノハノアワード』で数々の賞を受賞し、人気アーティストの仲間入りを果たしました。
しかし、1982年に兄のスキッピーが心臓発作で急逝。
イズ自身も体重300キロを超え、健康状態も思わしくなかったため、マカハ・サンズを脱退しました。
その後、ソロシンガーとして再デビュー。
1993年に発表したアルバム「Facing Future」は大ヒットし、世界的なアーティストとして成功を収めました。
同アルバムに収録されていた「Over the Rainbow」と「What a Wonderful World」は映画やCMにも使用され、その人気は不動のものに。
ところが1997年6月26日、38歳という若さでこの世を去ってしまいます。
葬儀の日にはハワイ州旗が半旗掲揚となり、散骨が行われたマクアビーチには彼を見送ろうと大勢の人が訪れました。
イズことイズラエル・カマカヴィヴォオレは、今も美しい歌声で人々を魅了し続けている伝説のシンガーです。
イズラエル・カマカヴィヴォオレ(イズ)/Israel Kaʻanoʻi Kamakawiwoʻole(IZ)
URL:https://izhawaii.com/
今回ご紹介したのは、今でも絶大な人気を誇るレジェンドミュージシャンばかり。
なかなか遠出できない今こそ、心に残る彼らの音楽を聞きながらハワイに思いを馳せてみてはいかが。