ゴミをなくすために貢献するハワイ島ヒロのブランド、Upcycle Hawaii
プラスチック削減の動きが年々と高まるハワイ。
小売店ではレジ袋を有料化、さらにプラスチック素材の袋は原則再利用可能なもののみ販売・提供ができ、飲食店のテイクアウト容器も発泡スチロール素材から生物分解可能な素材や紙素材にシフトしている。
「ゴミを減らす」から「ゴミを無くす」というムーブメントである、「ゼロ・ウェイスト」の活動もここ数年ハワイでは活発化している。
ゴミとして捨てられる運命だったものに、新しい息吹を与え、価値を与えて新しい商品として蘇らせる「アップサイクル」という考えも盛んだ。
ハワイ島のヒロで生まれたブランド、アップサイクル・ハワイ(Upcycle Hawaii)もその一つだ。
ビーチクリーンをして拾ってきた漁業用網やロープや、トイレットペーパーなど生活必需品を包装しているビニール袋を集めて材料として再利用し、ポーチ、バッグ、ジュエリーなどのハンドメイド商品を作っている。
オーナーは、マッティ・ラーソン(Mattie Larson)さん。
2歳の時に、アラスカからハワイ島に引っ越してきたマッティさんは、コナコーヒー産業が盛んなホルアロア(Holualoa)で育った。
ホルアロア小学校では、アートや工作の授業に熱心で、マッティさんのクリエイティブな性格は学校から多くの影響を受けたそうだ。
「物や資源に制限があるハワイ島で育ったので、欲しい物が手に入らないことも多く、アイディアを出して子供の頃からものを作るのが好きでしたね。
建築関連の仕事をしていた父親から工具の使い方も学びました」アウトドアが好きでキャンピングやサーフィンをするうちに、海岸線に流れ着くゴミやリーフ(岩礁)の変化など、環境の変化に気づくようになったマッティさん。
2014年から徐々にクラフトフェアに出店するようになり、2015年に全ての商品がゴミを再利用してつくられる、アップサイクル・ハワイをスタートさせた。
海岸で拾ってくる漁業用の網などは、きれいに洗浄してから繊維状にほぐし、色別に分ける。
そして溶かして別のプラスチック素材と重ねていき、キーホルダーやイヤリングへとアップサイクルされる。
コストコのトイレットペーパーやキングスハワイアンのパンが入っているビニール袋は、細かく刻んで透析で使われるプラスチック素材と溶かし合わせてシートを作り、それを縫い合わせてポーチやバッグへと生まれ変わる。
全て、ヒロのアトリエで…