アメリカで初の「サメ漁」が禁止となったハワイ州

アメリカで初の「サメ漁」が禁止となったハワイ州

参照:DLNR Shark

Aloha!

2022年1月1日よりハワイ州では「サメ漁」が禁止となったのでお知らせいたします。

アメリカ初!サメ漁が禁止

1サメ1

2021年6月8日、世界海洋デーにデービッド・イゲ・ハワイ州知事によって署名されたハワイ州海域でのサメの捕獲を禁止する法案が2022年1月1日から施行され、ハワイ州はアメリカで初めて「サメ漁」が禁止になった州となりました。

違反をした際には罰金が科せられ、1回目は500ドル、2回目は2000ドル、3回目以降は1万ドルとなります。

捕獲したサメは没収され、場合によっては船舶や船舶免許、漁具なども差し押さえられてしまうこともあります。

ただし、ハワイ州土地自然資源局(DLNR)に許可を得ている場合や、自己防衛のためにサメを捕獲または殺した場合などは例外となります。

海洋生物の中でも絶滅が心配されているサメ

浅瀬から深海に至るまで大海を支配し、海の王者的存在のサメが、絶滅の危機にさらされているのをご存知でしょうか。専門家によると毎年、世界中で人間によって殺されているサメの数は推定1億匹以上とも言われています。

海の植物連鎖の頂点に立つサメが減少すると、海洋生態系に影響をもたらし、多くの海洋生物にも影響を与えられる可能性もあり、問題視されています。

特に、中華料理の高級食材フカヒレの採取を目的とする乱獲が増加し、生きたサメからヒレの部分を切り取り、残りは海に捨てる残酷なフカヒレ漁も頻繁に行われていることから、米国では2000年に太平洋およびメキシコ湾におけるサメ漁を規制しましたが、ヒレを切り取る行為を船上で行わければ太平洋上ではサメ漁が認められていたため、泳いでいるサメのヒレを切り取る行為が横行。

米国上院は、これらの法の抜け穴をふさぐ法改正を行い、米国ではフカヒレの採取を目的とした漁が2010年より全面禁止となりました。

更に、同年7月より、ハワイ州はサメ乱獲を防ぐためにフカヒレの所持、売買、取引、流通を禁止する法案も執行し、10年以上も前からサメの保護活動に力を入れています。

ハワイでサメは釣れるの?

実は、「サメ漁は私には無縁な話」なんて思っていましたが、先日娘たちと夜釣りに行った際に、隣にいた男性が何か大物を釣り上げ悪戦苦闘し、旦那や周囲にいた人たちで協力して引き上げてみると、それはサメでした。

特に船に乗って沖合に行ったわけではなかったので、普通に釣れてしまうことにちょっと驚きましたが、違う日にはいつも行くアラモアナのマジック・アイランドでもサメが泳いでいるのを目撃。
お子さんと釣りをしていた方たちなどもいて、周辺は少し騒然となりました。

万が一、サメを釣り上げてしまった際には、釣り糸を切って必ず逃してください。

5警告看板

参照:DLNR Shark

なお、ビーチで遊泳の危険性を表す赤い旗と共に出される警告看板の中には「サメが目撃されたため遊泳禁止」と注意を呼びかける看板が出ることもあるので、こちらも注意してくださいね。

「守護神・守護霊」のアウマクア

6サメ3

また、ハワイ州がサメの保護活動に力を入れる背景には文化的習慣も少なからず関係していると思われます。

ハワイアンには古代から「アウマクア」と言われる、ご先祖様が各家庭ごとに決まった動物や植物など仮の姿となってそれぞれの家や家族を守っていると家族神または先祖神がいると信じられて来ました。

アウマクアはホヌ(ウミガメ)や、プエオ(フクロウ)、モオ(ヤモリ)など様々ですが、マノ(サメ)もその内の1つで、古代からサメも大切な存在とされています。

そのため、ハワイ州水産資源管理局(DAR)のブライアン・ニールソン氏は「私たちは、健全な海洋生態系を維持するためにサメがいかに重要であるかをよく理解しています。
そして、ハワイ先住民の文化的慣習や信念に対するサメの重要性も認識しています。」とも述べております。

 

以上、「サメ漁」が禁止となったハワイ州ですが、今後も率先してサメの保護活動を取り組んでもらいたいですね。

Mami
著者:Mami

35歳の時に長年勤めていた新聞社を退社し、思い切ってハワイにやって来ました。
今はオアフ島にて2人の女の子の子育てに悪戦苦闘しながらも週末は家族でのんびり。

ハワイの風を皆さんにもお届けできたらと思います!!

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