コアの木を植えて環境に貢献！ ハワイ島のエコプログラム
未来の環境を守るため、森林再生活動をするハワイレガシーフォレスト
数年前に、初めてハワイ島のハマクアコーストにあるハワイレガシーフォレストを訪れました。ここへ行くツアーを主宰しているNPO団体は、環境を守るためにハワイ固有種で本数が減ってきている貴重なコアの木を植樹する活動を2010年頃から行っています。
みなさんは、亡くなった人の遺灰を植樹した場所に撒く樹木葬をご存知でしょうか。樹木葬は、植えた樹木にその人のスピリットが宿って生き続けるという想いが込められています。
随分前のことになりますが、オアフ島のワイアナエのチャータースクールの敷地内で、同じような活動を地道にしているイタリア人の方がいました。敷地が限られていたため一般開放はされていませんでした。実は、「これを大規模にできれば素敵なのに」と思っていたのです。そうしたらハワイ島でまさにそういったプロジェクトが始まっていました。そこで、今回レガシーフォレストを訪れてみました。
この森林があるのはウミコアというエリアで、かつてカメハメハ大王１世が所有していた聖地です。そこに、例えば結婚記念日や卒業祝いなど、いろいろな人生の節目や記念日にコアツリーを植えていく人たちがどんどん増えているんです。最初の頃は、この植林活動に賛同する企業が一気に増えて、一時期は植樹する土地が足りなくなるほどでした。今ではそういった問題も解消され、ハワイ島だけでなくオアフ島のノースショアのガンストック牧場の方でも、森林再生活動ができるようになっています。
植樹する木は自分の好きなハワイ固有種をセレクト！
木を植えるのにかかる費用は、コアの木（キングコアレガシーツリー）が90ドル、ロイヤルサンダルウッド・レガシーツリーが110ドル。モナーク・ミロ・ツリー（オアフで植樹の場合は可愛い黄色い花が咲くミロの木です）が90ドル、そして絶滅の危機にもあるオヒアレフアのレガシーツリーは90ドル。ファミリーフォレストという種のコアの木をたくさん植えて、自分の森にするという選択もあります。
このうちの30ドルは環境チャリティー団体への寄付金となり、寄付先の団体はいくつかの団体から選ぶことができます。また、1ドルは、The Hawaiian Islands Land Trustという団体に送られます。残りは苗の料金、植えるための労働賃金、そしてこのナーサリーの管理や森林の管理サポート費に回ります。
コアの木は自分が「これ」と思ったものを選びます
自分の名前を登録し（ほかの人の名前でも大丈夫です）植樹が済むと、RFIDという個別認識できるチップの入ったタグ番号と証明書がもらえます。その番号を、ハワイアンレガシーフォレストのwebサイトにあるTree Trackerに入れて検索すると、なんと自分の木の成長の様子や、どのあたりに位置しているのかなどが確認できるという画期的なシステムを使っています。私はコアツリーを植えたのですが、４～5年前に植えた木ですので、もう立派な木に成長しているようです。
私のコアの木です
ツアーに参加して自ら植樹、素晴らしい大自然での体験を！
植樹ツアーは１日に2度行われているのですが、参加するなら朝がおすすめ。ハマクアコースとは雨が多いところなので（だから木々がよく成長するのですが）、午後のツアーは霧がかかったり雨がふりやすいのです。お天気がいいと絶景なので、頑張って朝に行った方が良いですよ。
黄色いトラックに乗ってユーカリの森林を通り抜け、森の中をいろいろと案内してくれます。トラックが激しく揺れますが（笑）、なんといっても空気が良いのでそれだけで癒されるでしょう。
植樹する木には、メッセージも登録可能です。いろいろな想いの詰まった自分の分身のような存在が育ち続けているって嬉しいですよね。しかも、環境を守る活動の役に立てるというのがポイント。とにかく素晴らしいツアーなので、植樹に興味がある方はぜひお問い合わせを！
最近ではホテルなどがこの団体と共同プロジェクトを組み、ホテル経由で植樹することもできるようになりました。
私が行ったときは、この団体のレガシーツリーコンシェルジュのベッツィーさんという方が、ランチも食べていきなさい！と、パンやクッキーを焼いてカレーチキンサラダまで用意してくれました。そのランチも、ほとんどこの敷地内で取れる野菜や蜂蜜などを使っているそうです。とにかくサステイナブル！ みなさんも何かの記念に1本植えてみませんか？
ハワイアン・レガシー・フォレスト／Hawaiian Legacy Forest
- 住所：
- Umikoa Vl. Paauilo
- 電話番号：
- 1-844-REFOREST
