僕らは一生をかけて、アロハを学ぶ。高砂淳二さん(自然写真家)【後編】

僕らは一生をかけて、アロハを学ぶ。高砂淳二さん(自然写真家)【後編】

前編では、大地やその上に生きる生命体への愛とリスペクトあふれる
高砂さんの想いをお伝えしました。
後編ではアロハについて、そして誰もが実践できるハワイで素敵な写真を撮る方法
をお伝えします!

生きるなかでアロハを学び、アロハを基準に物事を考える

– やっぱり想いが大事ですね。

ハワイの先住民は生活の中でもそういう意識を保ってきた。
地球上の生き物はすべて兄弟姉妹だと。
人間はその中で長男だから、ちゃんと兄弟の面倒を見て、バランスが保てるように暮さなくちゃいけないよとカイポさんから教えてもらいました。
ハワイでカイポさんに出会う前までは、この地球上にいろいろな生命がいて、人はその中でなにか役目があるのかなという疑問がありました。

カイポさんに聞いたら、私たちには2つの役目があるのだと教えてくれました。
1つは一生をかけてアロハを学ぶこと。
もう1つは、この地球上に住んでいる生命はみんな兄弟姉妹なのだから、お母さんという地球の上で、全員がバランスよく暮らせるようにするのが人間の長男としての役目なのだと。
それを聞いて自分の中でとても納得できたんです。

環境問題、人種や宗教などの問題は、地球や他の人、生き物への愛情やリスペクトがあれば起こらないですよね。
人生の中でアロハを学び、アロハを基準に物事を考えれば、いろんなことも解決するじゃないですか。
カイポさんが教えてくれたことが、人にとって大きな課題であり、もっと地球が良くなることにつながる。
実はハワイの先住民たちの考えと同じようなことを日本の神道も言っているんですよね。
私たちはそれをだんだん忘れてきちゃっているので思い出さないといけないですよね。

– 高砂さんにとってのアロハってどんな感じでしょうか?

愛情ですよね。
アロハ自体が愛ですものね。
意識することが大事だと思います。
人や仕事も同じで、一方的に自分のことだけを考える関係は、分離的な方向ですよね。
アロハは一つになるような方向。
お互いにアロハを意識していれば、お互いに得る関係になれる。

ムーンボウに出会う方法とは

– 高砂さんにとってハワイで特別な場所はありますか?

好きな場所はいくつかあります。
マウイ島のハレアカラ、ハワイ島のボルケーノは好きですね。

– ムーンボウを探したいのですが、満月に近い方が見えますか?

そうですね、半月よりは大きくないと出ていても薄くて見えないですね。
今まではマウイの西側でも見たし、マウナケアでも見たし、ワイキキでも見たし、ノースショア、カウアイではポイプビーチ、カララウ渓谷でも見ました。
探しても見つかるのはなかなか難しいですね。
たとえ出会わなくても素敵なものを見つけられたらいいですよね。
これだけ見ようと思うと、見られなかったときにガッカリしちゃう。
見られなくても楽しいという気持ちでいたほうがいろんなものが返ってくる。

ハワイで素敵な写真を撮るためには?

– ハワイで素敵な写真を撮るために読者にアドバイスをお願いします。

朝や夕方に撮るといいですよ。
朝夕は光が斜光になるんですが、物に斜光で光が当たるときれいに見えるし立体的に見えます。
どうしてもハワイのような南国だと真昼間に青空とかを撮りたくなる。
ところが真昼間だと太陽が真上だから、海の色はきれいに出るけれど、人の顔にも影ができてしまいます。
朝夕は逆光でも順光でもきれいに写りますし、虹も出やすいですよ。
虹は太陽が低くないと出ないので、真昼間には出ません。
朝だと花も朝露できれいだし、ビーチもきれいですよ。

高砂さん、お忙しい中お話を伺わせていただき、ありがとうございました。(写真中央左 高砂淳二さん、中央右 アロヒナニさん、左右LaniLani web編集部員)

高砂淳二さんプロフィール

高砂淳二 オフィシャルウェブサイト:http://www.junjitakasago.com
高砂淳二 facebook page : https://www.facebook.com/JunjiTakasago

自然写真家。1962年、宮城県石巻市生まれ。
ダイビング専門誌の専属カメラマンを経て1989年に独立。
海の中から生き物、風景まで、地球全体をフィールドに、自然全体の繋がりや人とのかかわり合いなどをテーマに撮影活動を行っている。
著書は、月の光で現れる虹を捉えた写真集「night rainbow ~祝福の虹」(小学館)をはじめ、「虹の星」、「free」、「BLUE」、「life」(ともに小学館)、「ハワイの50の宝物」(二見書房)、「Dear Earth」(パイ インターナショナル)など多数。
最新刊は、「LIGHT on LIFE」(小学館)。

アロヒナニ
著者:アロヒナニ
公式サイト
ハワイ文化やハワイのセラピーを広めることを中心に、全国での講演やセミナー、スクール運営、雑誌・web媒体・情報誌での連載やラジオ出演などを通し活動。
心理学、スピリチュアル、ハワイの英知を融合させた「日常を幸せに生きるヒント」を伝えていくことを目指している。
また、企業でのメンタルヘルスにカードセラピーを提案。
セラピスト育成にも力を入れている。
著書に『ハワイアンカード~マナとアロハをあなたに』JMAアソシエイツ刊、『幸せになるハワイの言葉』マイナビ刊、『マナとアロハがよくわかる ハワイアン・スピリチュアル入門』毎日コミュニケーションズ刊がある。

関連する記事