アラモアナセンター近くの「ケエアウモク通り/Keeaumoku Street」の名前の由来は?キングメーカーと呼ばれていた「ケエアウモク」の歴史に迫る!

アラモアナセンター近くの「ケエアウモク通り/Keeaumoku Street」の名前の由来は?キングメーカーと呼ばれていた「ケエアウモク」の歴史に迫る!

ALOHA!

ハワイに行ってアラモアナセンターに行ったことがない、という人はいないですね。
たくさんお店があってショッピングも食事も楽しめるアラモアナセンター、一日楽しめます!

アラモアナセンターの山側のこの景色をご記憶の方も多いと思います。
ウォルマートもこの道沿いにあります。

今日はこの道の名前のお話をさせていただきます。

「ケエアウモク」はキングメーカー?

ケアモク3

早速ですが、この道の名前をご存知ですか?
「Keeaumoku」
ちょっと読みにくいですね。

こちらは、「ケエアウモク」と発音します。
現地の皆さんはケアモクと呼んでいらっしゃるようですが、、、

このケエアウモク、ある歴史上の人物の名前なのです。
ご存知ですか?

カメハメハ大王がハワイ諸島を統一して、ハワイ王国を建国したときに、カメハメハを支えた四人の男がいました。
その一人がケエアウモク。

surfroom

そのカメハメハを支えた四人とは・・・

ハワイ王国の紋章にもなっている二人、カマナワ(左)とカメエイアモク(右)。
ロイヤルツインズと呼ばれる双子です。

もう一人はケアベアヘウル(子孫はカラカウア王、リリウオカラニ女王)。

そして、ケエアウモク。

実はケエアウモク、カメハメハが大王となる前の世、カラニオプウという王の王権奪取の際にも活躍した人物で、生涯において二人の王の誕生に尽力したキングメーカーなのです。

しかしカラニオプウからは活躍に見合わぬ冷遇を受けたことから、のちにその息子たちと対決することとなり、それがカメハメハのハワイ諸島統一へと繋がっていきました。

ある時は戦場では敵将の首を自ら獲り、またある時は一人で敵方へ乗り込み和議を取り付ける。

そんなケエアウモクですが、勇猛な戦士とは別の顔がありました。

良き父親だったようです。

愛娘・カアフマヌの正体は?

kaahumanua

ケエアウモクの愛娘の名は「カアフマヌ」。
カメハメハ大王のお妃となり、大王亡き後はクヒナクイ(摂政)としてハワイ王国を支えた人として有名ですね。

太平洋一の美貌の持ち主とも言われていたカアウフマヌ。

お父さんっ子だったカアフマヌはケエアウモクが亡くなった後、なんとその骨をタパ布に包んでずっとそばに置いていたという話もあります。

ハワイでは骨にはマナが宿ると考えられていたとは言っても、ちょっとびっくりですね。
でもそれだけ父と離れたくなかったということなのかもしれません。

ケエアウモクの命を奪ったのは疫病でした。
ペストではないかと言われています。

カメハメハ大王も罹患しましたがこの病からは恢復しています。

この頃カメハメハはカウアイ島を手に入れるべく兵を送っていましたが、この病に阻まれて断念することとなりました。

戦場で槍に貫かれたり、石斧で殴られたりしても生き抜いたケエアウモクでも、病には勝てなかったのです。

戦士の顔だけではない男

namahana

勇猛な戦士であり、よき父親であったケエアウモクのもう一つの顔をご紹介しましょう。

カラカウア王像のすぐ近く、アンバサダーホテルがある場所。
この道の名前は「ナマハナ」。
ケエアウモクの妻であり、カアフマヌの母がナマハナです。

マウイの王族の妻であった美しいナマハナに惚れ込んだケエアウモクは、マウイの王宮からナマハナを略奪して結婚。
槍の雨の中をナマハナを連れて逃げたそうです。

とても情熱家だったのですね。
情熱家だけでは済まされない命がけの恋だったのでしょう。

このケエアウモクの命がけの恋がハワイ王国を発展させていくことになるのです。

キングメーカーの血筋

keamoku

ケエアウモクにはカアフマヌのほかに、カラクアという娘がいて彼女もカメハメハ大王の妻となりました。

カラクアの姉であるカアフマヌは大王との子供に恵まれませんでした。
妹が大王のお妃になった時には複雑な思いがあったようです。

カラクアと大王の間に生まれた娘の子孫はカメハメハ4世、5世となりました。
カラクアが大王と結婚する前、別の人との間に生まれた娘の子孫はルナリロ王。

なんと、ケエアウモクの血を引く王が3人も誕生したのです!

カラニオプウへの忠心を裏切られた形になり、長い不遇の時代を過ごす中でカメハメハと出会い、自ら天下を取るよりこの男こそと見込んだ人に仕えてその男を王にしました。

その男が築いた王国を我が血筋でも支えることとなった人、ケエアウモク。

今日は「ケエアウモク」を覚えていただけると嬉しいです!

またお付き合いください。

Mahalo!

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Mari Udagawa
著者:Mari Udagawa

ハワイの歴史と神話の愛好家。 オアフ島現地ツアー手配歴3年。
趣味は野球観戦と百人一首の研究。 特技はY字バランス。
ライフワークは「ハワイと日本を結ぶ、繋ぐ」。

旅ハワイを運営しています。

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