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ハワイのもうひとつの王家?カウアイ島のカウムアリイから今に繋がるハワイ王族をご紹介
Aloha!
カメハメハ大王をはじめ、5人の王がいた「カメハメハ家」、カラカウア王とリリウオカラニ女王は「カラカウア家」。
そして実は、ハワイ諸島の一番西にはもうひとつの王家がありました。
今日はハワイ王国のもうひとつの王家のお話です。
カウアイ島の王家
カメハメハ大王がヌウアヌでオアフ軍に勝利しハワイ諸島を統一した1795年、その時まだハワイ王国とはなっていない島がありました。
カウアイ島です。
時の王は賢王と呼ばれたカウムアリイ。
有能でとてもハンサムな王だったようです。
カウアイ島の王、カウムアリイ誘拐
天災や疫病に行く手を阻まれカウアイ島を攻め落とすことができないカメハメハ大王。
何年にもわたる戦いの末にカメハメハ大王とカウムアリイは武器を置いて話し合いという形をとりました。
今のアロハタワーのあたりに大きなヘイアウがあり、そこで和議が結ばれることとなりました。
1810年、カウアイ島もハワイ王国の一島となりましたが、その条件はカウアイ島は引き続きカウムアリイが治めてゆくということ。
1819年、カメハメハ大王逝去すると若いカメハメハ2世が即位し、大王の愛妃であったカアフマヌは自ら宣言してクヒナヌイ(摂政)となります。
カメハメハ大王と同じく、またはそれ以上に権力を望んでいたカアフマヌ。
ハワイ王国でありながらカウムアリイの統治下にあるカウアイ島を虎視眈々と狙っていました。
ある夏の日、カメハメハ2世は船を出してノースショアへ向かいます。
表向きはお妃たちと夏の一日を楽しむこと。
しかしノースショアへ向かう途中、王は突如行き先を変え一路カウアイ島へ向かいます。
突然カウアイ島に現れた王にカウムアリイは戸惑い、当然警戒します。
1ヶ月近くかけてカウアイ島を見てまわる王はただカウアイ島の滞在を楽しんでいるように見えました。
そんな王にカウムアリイもだんだんと心を許していきます。
明日オアフ島へ帰るという晩、王はカウムアリイを自船に招待します。
カウムアリイが船に乗り込むと王の船は素早く出港。
カウムアリイのお妃や側近たちは岸に残されたまま立ち尽くし、ひとり乗船してしまったカウムアリイもはなにが起こったのかわからなかったことでしょう。
1821年9月、カウムアリイ誘拐。
カメハメハ2世の一世一代の大芝居は見事成功し、カウムアリイをオアフ島へ連れ去りました。
まもなくカウムアリイはカアフマヌと結婚。
カメハメハ家がカウアイ島を手に入れた瞬間でした。
カウアイ島の王が眠る場所
このかわいい建物はマウイ島ラハイナのワイオラ教会です。
ラハイナのフロントストリートからも近い場所ですが、少し山側に入るだけでとても静かで、王国時代からあまり変わらないのではと思われる景色が広がっています。
プルメリアの花が咲くこの教会にあるハワイ王族の墓地。
ここにはカメハメハ大王の高貴なお妃・ケオプオラニが眠っています。
写真左側の茶色の墓碑がそれです。
右側の白い墓碑にはカウムアリイの名前が刻まれています。
なぜカウアイの王のお墓がマウイ島にあるのでしょうか。
カウムアリイはカメハメハ2世に誘拐されオアフ島に連れてこられカアウフマヌと結婚しましたが、オアフ島で暮らすうちに穏やかな人柄のケオプオラニと心を通わせたそうです。
カウムアリイとケオプオラニは同じ年でもありました。
ケオプオラニはラハイナに居を移し、そこで亡くなってしまいました。
自分の死後はケオプオラニのそばにとカウムアリイは望み、その願いが叶えられたのでした。
現在のハワイ王族に繋がる王家
ハワイがアメリカの50番目の州になったのは1959年のこと。
ハワイ王国の終焉から66年後、ハワイ共和国からアメリカ準州時代を経てのことでした。
準州時代に合衆国議員となり、ハワイのために尽力したのがクヒオ王子です。
美しいビーチを背に立つ銅像をご覧になった方も多いと思います。
クヒオ王子はカウムアリイの血を引く王族。
カラカウア王のお妃・カピオラニ王妃はカウムアリイの孫で、クヒオ王子の母とは姉妹です。
クヒオ王子の両親が幼い子ども達を残して亡くなったため、子どものいなかったカラカウア王夫妻が子どもたちをハナイとして迎えました。
カメハメハ家もカラカウア家も後継者がいなくなってしまいましたが、今もハワイには王族がいらっしゃいます。
カワナナコア家。
カウムアリイに繋がるカウアイ島の血筋で、クヒオ王子の兄弟の子孫です。
カウアイ島の王を誘拐までしてカメハメハ家が手に入れたハワイ諸島統一でしたが、王国終焉後も続いている王家はカウムアリイの子孫、カウアイ島の王家。
ハワイ王国のもうひとつの王家なのでした。
次回はハワイ王国のふたつの王家をつなぐにふさわしいものをご紹介します。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
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ぜひ見に来てくださいね。
Mahalo!
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