ハワイの歴史に名を残す女性たちとそのゆかりの地をご紹介!

ハワイの歴史に名を残す女性たちとそのゆかりの地をご紹介!

カメハメハ大王がハワイを統一してからワイキキが観光地として開発されるまで、ハワイは興味深い歴史を紡いできた島であり、その歴史のなかには魅力的な女性もたくさんいます。

そこで今回は、歴史に名を残したハワイの女性と、彼女たちにまつわるスポットをご紹介します。

ビショップ・ミュージアム~パウアヒ王女/Bishop Museum~Bernice Pauahi Bishop

「ビショップ・ミュージアム」は、カリヒ地区にあるハワイ州最大の博物館です。
3階建ての本館をメインに、プラネタリウム、キャッスル記念館、パキホール、サイエンスアドベンチャーセンター、ネイティブハワイアンガーデンがあります。

館内にはハワイやポリネシアを中心に、太平洋地域の自然や文化、歴史などに関する貴重な工芸品や写真など、展示されていないものも含め2,500万点以上が収蔵されています。
また、ハワイの文化を伝えるため、館内ではフラやウクレレなどのレッスンも開催されています。

この博物館が建てられたのは、まだ日本が明治時代のことでした。

ニューヨーク出身でハワイ王国の市民となった「チャールズ・リード・ビショップ」は、カメハメハ大王の最後の直系の子孫「バー二ス・パウアヒ・ビショップ」と結婚します。

王家との距離をとり、カメハメハ5世の後継者指名も拒否したパウアヒ王女でしたが、従姉妹のルース・ケエリコラ二とはとても親しくしていました。

ケエリコラ二が亡くなり遺産を相続したパウアヒ王女は、カメハメハ家の遺産とともに、カメカメハスクール設立などハワイアンのためにこの遺産を使うことを遺書に残して他界します。

こうして設立されたカメハメハスクールが移転した跡地に、夫のチャールズ・リード・ビショップが、妻の追悼のために設立したのがこの博物館です。

ビショップ・ミュージアム~パウアヒ王女/Bishop Museum~Bernice Pauahi Bishopアクセス+店舗情報

ビショップ・ミュージアム~パウアヒ王女/Bishop Museum~Bernice Pauahi Bishop

住所:
1525 Bernice Street, Honolulu
電話番号:
808-847-8291
営業時間:
9:00~17:00
定休日:
無休
URL:
https://www.bishopmuseum.org/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E/

クイーンエマ・サマーパレス~エマ王妃/Queen Emma Summer Palac~Queen Emma

ホノルル北部のヌウアヌ渓谷にある、ヴィクトリア様式とハワイ様式が混合する魅力的な建物が、「エマ・ナエア・カレレオナラニ・ルーク王妃」が夏のあいだ家族と過ごした「クイーンエマ・サマーパレス」です。

この建物は、ハワイ政府からこの土地を購入したハワイ系の白人「ジョン・ルイス」によって建てられたもの。
これを譲り受けたエマ王妃の叔父「ジョン・ヤング二世」の死去により、王妃はこの建物を譲り受けました。

国家歴史登録財に指定されている館内には、エマ王妃の遺品や王族に伝わる古美術品、当時の調度品などが展示、公開されています。

エマ王妃はハワイ社交界のファッションリーダーといわれていた女性で、20歳の時にカメハメハ4世「アレキサンダー・リホリホ」と結婚し、2年後に長男アルバート王子を授かります。

イギリス文化に親しみを感じていた夫婦はハワイに英国教会を設立し、セントアンドリュース大聖堂の建設に関わっていきます。

さらに、英国教会のミッションスクール、「イオラニスクール」を設立したり、現在の「クイーンズ・メディカル・センター」を設立したりと、ハワイ王国国民のために力を尽くしました。

ところが長男アルバートが病で死去し、その翌年に夫が29歳の若さでこの世を去ると、エマ王妃はこのサマーパレスで暮らした後、病気のためルーク家に戻り49歳で亡くなりました。

クイーンエマ・サマーパレス~エマ王妃/Queen Emma Summer Palac~Queen Emma アクセス+店舗情報

クイーンエマ・サマーパレス~エマ王妃/Queen Emma Summer Palac~Queen Emma

住所:
2913 Pali Highway, Honolulu
電話番号:
808-595-3167
営業時間:
9:00~16:00 、日曜 10:00~15:00
定休日:
無休
URL:
http://daughtersofhawaii.org/2017/05/01/queen-emma-summer-palace/

イオラニ宮殿~リリウオカラニ女王/Iolani Palace~Queen Lili‘uokalani

「イオラニ宮殿」は、ハワイ王国時代に欧州の建築様式でたてられた王宮です。

宮殿内には、ハワイで初めて電灯が備え付けられ、水洗トイレや水とお湯が出るシャワー、電話など当時の最新テクノロジーが駆使されたハワイ王国を象徴する建物です。

大きなコア製の階段がある大広間や王座の間、カピオラニ女王の寝室や幽閉の間など、数々の優雅な部屋があり、当時の調度品や美術品の数々を展示。
日本語のガイドツアーも開催されており、説明を聞きながら館内を見学することができます。

このイオラニ宮殿を建設したハワイ王国第7代国王の「カラカウア王」は、病気療養に訪れたサンフランシスコでその生涯を閉じました。
その後継者としてハワイ王国第8代国王として指名されたのが、「リディア・カマカエハ・リリウオカラニ」です。

ハワイ王国で最初の女王となったリリウオカラニは、前国王の時代にアメリカによって奪われたハワイ国王の権力を復活させようと力を尽くします。

しかし、ハワイ王国国民によって王政復古を求める反乱が起こり、首謀者とされたリリウオカラニ女王は共和国政府により逮捕され、イオラニ宮殿に8ヶ月間幽閉されます。

現在2階の幽閉の間には、ハワイ王国の崩壊を見ながらリリウオカラニが作ったThe Queen’s Quiltと呼ばれるクレイジーキルトと呼ばれる、不定形な布をパズルのように組み合わせたキルトが展示されています。

イオラニ宮殿~リリウオカラニ女王/Iolani Palace~Queen Lili‘uokalani アクセス+店舗情報

イオラニ宮殿~リリウオカラニ女王/Iolani Palace~Queen Lili‘uokalani

住所:
364 S .King St, Honolulu
電話番号:
808-532-1051
営業時間:
9:00~17:00
定休日:
日曜
URL:
https://www.iolanipalace.org/

シェラトン・プリンセス・カイウラニ~カイウラニ王女/Sheraton Princess Kaiulani~Princess Kaiulani

ワイキキの中心地、その名もカイウラニアベニューに面して建つ「シェラトン・プリンセス・カイウラニ・ホテル」は1,000室の客室を有し、長い伝統と歴史を誇るホテルです。

このホテルは近年、1階のロビーラウンジをはじめ、アイナハウ・タワーの20〜29階の客室を「タワー・プレミア・オーシャンビュー」としてリニューアルしました。

ホテルの名は優雅で美しい「ヴィクトリア・カイウラニ・クレッグボーン王女」から名付けられたもの。
彼女は、カラカウア王の妹「プリンセス・リケリケ」と、後にオアフ州知事となった「アーチボールド・クレッグボーン」の間に生まれました。

イギリス留学を終えハワイに帰国しようとしていた彼女は、叔母である「リリウオカラニ王女」の退位と故国の崩壊の危機を知ると、米国へ行きハワイ王国復活のために働きます。
しかし、その努力もむなしくハワイ王国は崩壊。

ハワイが米国に併合された年の暮れ、ハワイ島の友人を訪れ乗馬を楽しんでいた時に大雨に降られ、これをきっかけに病にかかり23歳の若さで他界しました。

シェラトン・プリンセス・カイウラニ・ホテルが建つのは、カイウラニ王女が幼少時代を過ごした領地である「アイナハウ」の跡地。

ホテル1階のロビーには、カイウラニ王女の写真が何枚も飾られ、プール脇のヤシの木には王女がこよなく愛したクジャクの彫刻が掘られています。

シェラトン・プリンセス・カイウラニ~カイウラニ王女/Sheraton Princess Kaiulani~Princess Kaiulan アクセス+店舗情報

シェラトン・プリンセス・カイウラニ~カイウラニ王女/Sheraton Princess Kaiulani~Princess Kaiulan

住所:
120 Kaiulani Ave., Honolulu
電話番号:
808-922-5811
営業時間:
チェックイン15:00~ 、チェックアウト~11:00
URL:
https://www.princesskaiulani.jp/

カメハメハのハワイ統一から225年目を迎えるハワイの歴史のなかに、魅力的な女性たちがいたことを知っていただけたでしょうか?

これをきっかけに、ハワイの歴史に興味を持っていただければ嬉しいです。

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