ハワイのハレイワの由来は「オオグンカンドリ」?ハワイの伝説にも登場する「イワ」をもっと知ろう!

ハワイのハレイワの由来は「オオグンカンドリ」?ハワイの伝説にも登場する「イワ」をもっと知ろう!

Aloha!
『Surf Room ~ハワイの歴史を旅しよう~」担当、ハワイ歴史と神話の愛好家、Mari Udagawaです!

ハレイワといえば、美味しいものがたくさんあり、ショッピングも楽しめて、冬にはビッグウェーブがやってくるノースショアは人気のエリアですね。
ハレイワの看板のところで記念撮影された方も多いと思います。

今回は、そんなみなさんに愛されているハレイワで出会える「イワ」についてお話します!

ハレイワで「イワ/Iwa」に会いに行こう!

ハレイワ女子

ハレイワ。
わくわくする町の名前ですね。

ハレイワとは「イワ/Iwa」、オオグンカンドリのハレ(家)という意味だということはご存知ですか?

イワの家というくらいなので、ハレイワにはたくさんオオグンカンドリがいたのかというと、いたという説もあり、いたけどそんなに大群でいたわけではないという説もあり…

残念ながら私はまだハレイワで空を飛ぶイワを見たことはありませんが、いつも屋根にイワがとまっている場所がありますのでご紹介しましょう。

リリウオカラニ教会

ハレイワの有名なシェイブアイスのお店の向かいにあるリリウカラニ教会。

この建物の風見鶏、よく見てください。
鶏じゃなくて、「イワ」なんです!

イワの特徴は
・翼が「くの字」に折れて先が尖っている
・尾羽がふたつに分かれている
の2点。

実はイワは、ハワイ語では「泥棒」という意味があるそうです!

オオグンカンドリは他の鳥をしつこく追い回して、獲物を吐き出させて横取りするという習性があり、泥棒という名前が付いたと言われています。

一方ではオアフ島で一番高い山、カアラ山に住む女神が山で道に迷った人がいるとイワを使わせて助けてくれるという伝説もあります。

泥棒なのか、救世主なのか…

でも町の名前になったり、風見鶏になったり、伝説に登場したりしているイワ、ハワイの人々の身近にいる鳥だったことは間違いありませんね。

ワイキキで会えるイワ

いわくじら

では、今度はワイキキで会えるイワをご紹介しましょう。

みなさん、気付いていないだけで、ワイキキでも結構イワの姿を見ているんですよ!

このクジラのウォールアート、見たことありますか?
カラカウア通りのアラモアナ寄りにあります。
数年前にお化粧直しをして生まれ変わりましたね。

親子クジラが遊ぶ海はワイキキ、ダイヤモンドヘッドが見えます。
海にはホヌも泳いでいます。

そして空にはくの字に折れた翼とふたつに分かれた尾羽の鳥、イワです!

クジラに目を奪われて、イワが飛んでいることにはなかなか気付かなかったのではないでしょうか。

ではカラカウア通りをダイヤモンドヘッド方向へ歩いて行きましょう。

iwa

ロイヤルハワイアンセンターのチーズケーキファクトリーを過ぎると、アウトリガーワイキキオンザビーチホテルがあります。
カラカウア通りに面した場所にあるエスカレーターを上がって2階へ行きましょう。

ここはハワイの歴史に関する展示がたくさんあるホテルですが、それはいつかご紹介するとして、今日はイワです。

ロビーにあるこの海図にはタヒチからハワイへの航路と、その際に目印となった星座が描かれています。

太陽と星々に方角を尋ね、風と波に運ばれる、タヒチからハワイへの約4200キロメートル、約3週間の旅。

平均時速約8キロメートル。
ウォーキングより早く、ランニングよりゆっくりのスピードです。
風に乗ればもっと早く、風が止まると船も止まるを繰り返しての航海だったのでしょう。

長い航海をしてきて、海鳥の舞う姿が見えると陸地が近い証拠です。
海鳥は陸地へ導く希望の鳥。
その海鳥の代表的な鳥がイワだったのかもしれません。

iwa

ではカラカウア通りをもっとダイヤモンドヘッド方向へ進みましょう。

カピオラニ公園の手前を左に曲がると、見えてきます。
クイーンカピオラニホテル。

iwa

この2枚のアートはカピオラニホテルの1階にあるのですが、イワは見つかりましたか?

女性が描かれたアートは右上のハウの木の下に、サーフィンをするパイナップルのアートは左上のダイヤモンドヘッドのそばに、イワの姿があります。

ではちょっとダウンダウンへ出かけましょう。

歴史アートの中のイワ

いわ

イオラニ宮殿からも近く、ステンドグラスで有名なセントアンドリュース大聖堂とベレタニア通りを挟んで向かいあう場所にある、レイオパパアカメハメハビル。

ここの1階に素晴らしいモザイクアートがあります。

カウアイ島の景色をバックに虹がかかり、画面右にはカメハメハ四世とエマ王妃、赤い服を着たアルバート王子がいらっしゃいます。

このアートにもイワがいます。
探しやすいので、もうわかりますね。
カヒリ(毛槍のようなもの)を持ち赤と黄色の羽毛のマントを纏った三人の王像の上にイワの姿があります。

イワに見送られて

イワ

では最後にもう1か所。

ハワイから日本に帰る時はしょんぼりしてしまいますね。
青空を見上げるのも切なくて、なんだか下を向いてしまう。

空港に着いて出国手続きを済ませてゲートへ向かう時、下を向いて歩いていると、、、
ダニエル・K・イノウエ空港のイワに遭遇。

かなり大きなイワですね。

アウトリガーワイキキオンザビーチホテルのイワは海図に描かれていましたが、ここでは星座の中にいるイワ。

大航海をするハワイアンにとっては星座はとても大切でした。
星座とともにイワはナビゲーターであり、カアラ山での伝説ように救世主でもあったのでしょう。
イワの舞う姿を心待ちにしていた旅だったはずです。

船の旅から飛行機の旅に変わった今、このイワが私たちの旅を見守ってくれています。

ワイキキで見ることは難しいと思いますが、ハワイで鳥を見かけたら、翼や尾羽の形をよく見てくださいね、イワかも知れません。
きっとイワに会えるはずです。

私のブログで「オアフ島ミュージックツアー」という企画を投稿中です。
オアフ島を一周する形で各地をご案内しながら、そこで聴いていただきたい音楽をご紹介しています。
オアフ島ミュージックツアー6でハレイワをご案内していますのでぜひお越しください!

今日もお読みいただきありがとうございました。

Mahalo!

アラモアナセンター近くの「ケエアウモク通り/Keeaumoku Street」の名前の由来は?キングメーカーと呼ばれていた「ケエアウモク」の歴史に迫る!|LaniLani

https://www.lanila新コラム『Surf Room』スタート!「ロイヤルハワイアンホテル」からハワイの歴史を旅しよう|LaniLaninihawaii.com/column/surf-room/explorehawaii-royalhawaiianhotel.html


ハワイの歴史を知ると、ハワイを見る目が変わる。もっとハワイを好きになる!
現地を旅するように、ハワイの歴史や神話をお話し、ハワイと日本の歴史的・民族的な繋がりや共通点もたくさんご紹介します♪

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Mari Udagawa
著者:Mari Udagawa

ハワイの歴史と神話の愛好家。 オアフ島現地ツアー手配歴3年。
趣味は野球観戦と百人一首の研究。 特技はY字バランス。
ライフワークは「ハワイと日本を結ぶ、繋ぐ」。

旅ハワイを運営しています。

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