ハワイの花オヒア・レフアが大ピンチ!?

ハワイの花オヒア・レフアが大ピンチ!?

アロハ!
皆さん、ハワイの花といえばどんな花を思い浮かべますか?
プルメリアが真っ先に頭に浮かぶ方が多いかと思います。

以前コラム記事で紹介しましたが、プルメリアは外来なのでハワイの植物ではありません。
そこで今回ご紹介するのは、ハワイ固有種でフラにも欠かせないハワイ島の島花でもあるオヒア・レフアです。

ハワイを象徴する花であり、神話の題材としても有名な植物でもあります。
詳しく見ていきましょう!

オヒア・レフアとは

オヒア・レフアという植物は、1つの植物なのに2つの呼び名があるフトモモ科の植物です。
木の部分はオヒア ʻōhiʻa、花はレフア lehuaと呼ばれています。

オヒアの木は、溶岩が流れた大地から力強く伸び、房状で繊細な花を咲かせます。
花の色は赤・ピンク・黄色・オレンジ・白などがありますが、ハワイ島のレイは赤のレフア、火山の女神ペレにまつわる時も赤のレフアです。
オヒア・レフアはハワイ島の島花ですが、他のハワイ諸島にも広範囲に分布しているのでロコに親しまれている花です。

ペレとオヒア・レフア

この植物にまつわる有名な神話があります。

昔、恋人同士のハワイアンがいて、男の子はオヒア、女の子はレフアという名前でした。
ある時、火山の女神ペレがオヒアに恋をしてしまいます。
恋人レフアを深く愛していたオヒアはペレの求愛を断ります。
すると、ペレは怒りオヒアを醜い木にしてしまい、二人の仲を引き裂きました。

ペレは、恋人の変わり果てた姿に毎日泣き暮らすレフアを哀れに思い、彼女を花の姿に変えオヒアの木に付けました。
そのため二人は再び一緒になれました、というお話です。
(ハワイの神話には沢山の異伝があります。)

原因不明の病気


参照:University of hawaii

そんなハワイの象徴オヒア・レフアですが、近年「Rapid ʻōhiʻa death (ROD 急速なオヒア枯れ)」という木の病気が広まっています。
ハワイ島で起きたこの現象はしばらく原因不明で、最近になって菌による感染症だということが判明しました。
わずか2週間ほどでオヒアの木が枯れきってしまうという恐ろしいものです。

この病気の影響で、毎年ハワイ島で行われるフラの競技会でも、2016年には生花のレフアのレイを禁止にしたという経緯があります。
また他島へ被害が広がらないように、以下の注意喚起がされています。

  • ハワイ島からの移動には、オヒアレフアのどの部分も持ち込まないこと。
  • ハワイの森へ入った時には、その時身につけていた全ての衣服、靴を他島へ持ち込まないこと。
  • 新たなニュース

    そんな努力も虚しく、2018年にはハワイ島から一番離れたカウアイ島で感染が発覚。

    つい先日、2019年11月14日のニュースでは、オアフ島で4例目となる病原菌に感染したオヒア・レフアがモアナルア地区で発見されました。
    今回発見されたものは、感染力があまり強くないものだと言われていますが、枯れてしまう病気には変わりありません。

    何しろハワイだけに生息する植物ですから、絶滅は避けたいです。
    未だに発症の原因も感染ルートも不明なので、人が他の場所へ菌を運ばないように気をつけるくらいしか手立てがありません。

    そんな中ハワイ大学では万が一に備えてオヒア・レフアの種子の冷凍保存に取り組むなどの努力をしています。
    自然環境の変化が地球規模で起こっています。
    ハワイのオヒア・レフアのROD(Rapid ʻōhiʻa death 急速なオヒア枯れ)は何かを警告しているのでしょうか。

    マルヒア・コジマ
    著者:マルヒア・コジマ
    ロケラニ・ハワイアン・カルチャー・ラボ主宰 ふと手にした"マナ・カード ハワイの英知の力"をきっかけに古代ハワイへの探求がはじまり、今や古代だけでなく、ハワイの文化・歴史・神話・雑学を、大学の特別講義や各地のカルチャースクールなど、飛び回り語っています。ありがたいことに、はや14年。 約5,000件のサンプルから統計を取った、独自のマナ・カードの解釈を理論的に教えており、日本だけでなく現地ハワイにも生徒を持つマナ・カード講師の顔と、 そのマナ・カードを使ったセラピーでは、世界各地にクライアントが存在する、行列の出来る熱血マナ・カードセラピストでもあります。 古代ハワイの叡智(フナ)を残していく事に情熱を傾けています。 ブログ  マナ・カードとハワイアンカルチャー インスタグラム

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