プウホヌア・オ・ホナウナウ/Puuhonua O Honaunau

プウホヌア・オ・ホナウナウ/Puuhonua O Honaunau

 

禁忌を破った人が逃げ込んだハワイ島西岸の“逃れの地”

ハワイ島のコナ国際空港から車で50分ほど南下した島の西岸に位置するホナウナウは、ハワイ随一のシュノーケリングスポットとして知られるホナウナウ湾が広がり、湾に面して「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」が整備された人気の観光地だ。「プウホヌア」とはハワイ語で「逃れの地」や「聖域」を意味し、「プウホヌア・オ・ホナウナウ」は直訳すると「ホナウナウの避難所」というような解釈になる。かつてハワイには「カブ制度」と呼ばれるさまざまな禁忌があり、これを破ると災いが起こると恐れられ、破ったものは死罪とされていた。死罪を逃れて生き延びるための唯一の選択肢がプウホヌアに駆け込むことであり、昔はハワイ島のヒロやカウアイ島のワイルアなどハワイ全域にプウホヌアが存在したと考えられている。

何百年もの歳月を経た今も、聖域であり続けるホナウナウ

プウホヌアには罪人が祈りを捧げるためのヘイアウ(神殿)やティキ(偶像)が建てられたが、カメハメハ二世の時代にカブ制度が崩壊するとそれらは破壊され、プウホヌアの多くは衰退した。規模が大きく、溶岩で囲まれた海岸線が人の出入りを遠ざけたホナウナウだけはプウホヌアとしてカメハメハ三世の治世になっても残ったが、やがて解体され、1961年に州政府の国立公園管理局によって再建された。国立歴史公園となった現在もホナウナウは聖域と考えられており、ビーチパラソルやチェア、マットやタオルの使用、結婚式や商業用写真の撮影、ペットの入場やピクニックなどのレジャーも原則許可されていない。ハワイの中でも最も神聖な場所のひとつとして管理されている。

復元された神殿や偶像で古代ハワイアンの歴史にふれる

プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園では、ハワイの歴史を知るさまざまな史跡を目にすることができる。復元された神殿はヤシの葉で屋根が葺かれ、神殿の前では木製の偶像がホナウナウ湾を見つめて並び立っている。白砂にヤシの木が美しく整列した神殿の周りには、ホナウナウと外界を隔てていた長さ約218m、高さ約3m、厚さ約5mの溶岩の壁があり、かつてここへ来るには海を渡るしかなく、禁忌を破った人は泳いでたどり着くことができれば罪の汚れが清められると考えられていた厳格な時代がしのばれる。ほかにも古代ハワイアンの生活様式を伝える展示や、「コナネ」と呼ばれるハワイに伝わる伝統的なゲームのボードを再現した体験コーナーなどもあり、ビジターセンターではホナウナウやハワイの歴史や文化についてのガイドを行っている。

 

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住所:
Puuhonua O Honaunau National Historical Park,Honaunau
電話番号:
808-328-2326
営業時間:
7:00~日没15分後(ビジターセンター8:30~16:30)
定休日:
無休
URL:
https://www.nps.gov/puho/index.htm

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