プランテーション時代のハワイを感じる「鉄道」に乗れるスポット

プランテーション時代のハワイを感じる「鉄道」に乗れるスポット

ハワイではプランテーション時代の約60年間、オアフをはじめとする各島にサトウキビなどの農作物や移民労働者を運搬するために列車が走っており、それはハワイの人々にとって身近な存在だった。しかしハワイの主要産業が観光業に変わっていくと鉄道は本来の役割を終え、現在では当時の面影を残す列車がいくつか残るだけとなった。今回はそのような鉄道に乗れるハワイのスポットを紹介していこう。

シュガーケイン・トレイン/Sugar Cane Train

シュガーケイン・トレイン/Sugar Cane Train

「シュガーケイン・トレイン」は19世紀末から20世紀半ばまで実際にサトウキビ運搬に使われていた蒸気機関車だ。マウイ島のラハイナ駅からカアナパリを通りプウコリイ駅までの片道約6マイル(10km)を約40分かけて走る観光用のSLで、蒸気を吐きながらのんびりと走るこの列車は子供にも人気だ。車窓からはリゾート・ホテルのゴルフ場に広がる鮮やかな緑や、カアナパリの美しい海岸線を見渡すことができ、先頭車両ではウクレレを伴奏に歌うミュージシャンの音楽を聴きながら、プランテーション時代の風情を楽しむことができる。

プウコリイ駅では煙を吐きながら機関車がスイッチバックするシーンは必見で、プウコリイからラハイナ駅への帰りは、右カーブの高架橋で機関車が蒸気を噴き出し汽笛を鳴らすシーンに思わず車窓から身を乗り出しそうになってしまう。ラハイナ駅へ到着後も蒸気機関車がターンテーブルで方向転換する場面は見逃せない。

実はこの「シュガーケイン・トレイン」は2014年8月1日に45年間の歴史に一時幕を下ろした。ところが観光客ばかりでなくローカルからも「シュガーケイン・トレイン」の復活を望む声が多かったため、観光サービス会社マウイ・コンシアージュサービス社のオーナーのクレイグ・ヒル氏が、サトウキビ列車ツアーの再開を決意し、「ラハイナ・レイルロードLLC」という社名ですでに登記を済ませている。今後は機関車やレールの改装、改修工事や整備を行い、サトウキビ列車ツアーを再開する予定だ。マウイ島で人気のシュガーケイン・トレインが再開されるのを楽しみにしたい。

シュガーケイン・トレイン/Sugar Cane Train

シュガーケイン・トレイン/ Sugar Cane Train アクセス+店舗情報

シュガーケイン・トレイン/Sugar Cane Train

住所:
17 Kaka’alaneo Dr, Lahaina
電話番号:
808-667-6851
営業時間:
現在運休中
URL:
https://www.sugarcanetrain.com/

ハワイ鉄道協会/Hawaiian Railway Society

ハワイ鉄道協会/Hawaiian Railway Society

貴重な鉄道の歴史を少しでも後世に残そうと、ハワイ鉄道協会では1888 年から1947年にかけて、ホノルルからカフクまで運行していた約20キロに及ぶ路線のうち一部を修復し鉄道ツアーを開催している。毎週土曜日は15時からの1回、日曜日は13時と15時の2回、90 分間のツアーが行われ、今では年間に約1万人の乗客を集める人気の鉄道ツアーとなった。

2016年オアフ島西部カポレイにオープンしたショッピングセンター「カ・マカナ・アリイ」に近いエヴァ駅からナナクリ・タウンの駅まで約10キロを、1944年まで実際に動いていたアメリカ海軍のディーゼル機関車と1940年代に製造されたフラットカーの6両編成で運行されている。さらに毎月第2日曜日には900年代にオアフ鉄道会社の初代社長、ベン・ディリングハム氏のためにマホガニー、コア、オーク、楓(カエデ)など14種類もの木材を使って造られた特別列車が加わる。ハワイ王朝最後の女王リリウオカラニや作家のマーク・トウェイン、ロバート・スティーブンソンなども乗ったこの豪華な特別仕様の車両は必見だ。

ツアー中車内では様々なエピソードを聞く事も出来、ナナクリ・タウン近くのカヘ・ポイントはドルフィン・ウォッチングにも適した場所として知られている。出発地点のエヴァ駅では1888年製造の列車や、9 台の機関車が展示され、鉄道ファンでなくとも楽しめるだろう。乗車チケットは出発時間の2時間前から販売されるが、少なくとも45分前までには入手しておくと良いだろう。また、毎月第2日曜日に運行される、人気の特別車両への乗車には予約が必要なので、希望する場合は公式サイトから早めにメールで連絡するようにしよう。

ハワイ鉄道協会/Hawaiian Railway Society アクセス+店舗情報

ハワイ鉄道協会/Hawaiian Railway Society

住所:
91-1001 Renton Rd, Ewa Beach
電話番号:
808-681-5461
営業時間:
列車運行は毎週土曜と日曜 13:00~・15:00~
定休日:
月曜~金曜
URL:
http://www.hawaiianrailway.com/

ドール・プランテーション/Dole Plantation

ドール・プランテーション/Dole Plantation

オアフ島ノースショアの街アヒアヴァ、その99号線、カメハメハ・ハイウェイ沿いにあるのが、パイナップルのテーマパーク「ドール・プランテーション」だ。この施設にも「パイナップル・エクスプレス」と呼ばれる列車に乗ることの出来るアトラクションがある。このパイナップル・エクスプレスは、毎正時と30分の発車で、プランテーションの中に敷かれた線路を20分ほどかけて楽しむアトラクションだ。

列車を引くのはマサチューセッツ州で製造されたレディ リバティというディーゼルエンジンの列車で、蒸気機関車の形がとてもカワイイ。ゆっくりとしたスピードでパイナップル畑の中を進んでいき、途中には踏切もあるなど、鉄道が走っていた昔のハワイを再現して雰囲気満点。赤土の畑にはパイナップルの他、バナナやマンゴ、パパイヤなどの様々なトロピカルフルーツやコーヒー 、サトウキビをみることが出来、車内ではハワイのパイナップル産業の歴史やパイナップルの基礎知識などの説明が英語で流されている。

「ドール・プランテーション」にはこの「パイナップル・エクスプレス」の他にも、「プランテーション・ガーデン・ツアー」や、ギネスにも登録されている「パイナップル・ガーデン迷路」など見所はたくさん。また、さまざまなグッズやスイーツを販売するカントリーストアも必見で、濃厚なパイナップルソフトクリームは是非味わっていただきたい。

ドール・プランテーション/Dole Plantation

ドール・プランテーション/Dole Plantation

ドール・プランテーション/Dole Plantation アクセス+店舗情報

ドール・プランテーション/Dole Plantation

住所:
64-1550 Kamehameha Hwy, Wahiawa
電話番号:
808-621-8408
営業時間:
9:30~17:30
定休日:
無休
URL:
https://www.doleplantation.com/

カウアイ・プランテーション・レールウェイ/Kauai Plantation Railway

カウアイ島リフエ空港の西側、カウアイ・コミュニティ・カレッジに近い場所にあるのが「キロハナ・プランテーション・エステート」。ここは1930年代のプランテーションを再現した施設で、広さ0.16平方キロメートルの敷地には熱帯庭園や古いプランテーション・ビレッジ、さらに今も営業している農場などがある。このキロハナの農場見学をかねて敷地内に走っている鉄道が「カウアイ・プランテーション・レールウェイ」で、これは100 年前にカウアイ島で最初に建設された鉄道を再現したものだ。

毎日、10時、11時、12時、13時、14時の5つのツアーが開催され、所要時間は40分ほど。金曜日のみ17時30分からのツアーもある。使われている列車はカラカウア王時代の鉄道車両のレプリカだ。客車はエレガントな木製の内装で、一部第二次世界大戦前にオアフ島の沿岸鉄道で使われていたオープンサイドの車両もあり、外に広がる素晴らしい景色を楽しめる。また車内にはガイドがいて、この農場で栽培されている50種類以上の果物や野菜などの説明をしてくれるので、カウアイ島の農業を知る良い機会になるだろう。ツアーでは途中列車を止めて山羊や豚などにえさやりを楽しむ時間もあり、カウアイののんびりとした牧場の雰囲気をたっぷりと体験できる。

プランテーションの敷地内には、カウアイの特産品を購入できるお店やアートギャラリーもあり、1936年に建てられたウィルコックス邸は、ミュージアムとして公開されている。ここにはプランテーション時代の趣を残した部屋があり必見。また、「コロア・ラム・カンパニー」のショップや誰もがうなる料理を提供する「ゲイローズ・レストラン」が入っているので是非訪れてみてほしい。

カウアイ・プランテーション・レールウェイ/Kauai Plantation Railway アクセス+店舗情報

カウアイ・プランテーション・レールウェイ/Kauai Plantation Railway

住所:
3-2087 Kaumualii Hwy., Lihue
電話番号:
808-245-5608
営業時間:
10:30~20:15 ※曜日による
定休日:
無休
URL:
http://www.kauaiplantationrailway.com/

ホノルル・オーソリティ・フォー・ラピッド・トランスポーテーション/Honolulu Authority for Rapid Transportation(2018年一部開通予定、2021年全線開通予定)

「ホノルル・オーソリティ・フォー・ラピッド・トランスポーテーション」は真珠湾西側の東カポレイ地区から、ダニエル・K・イノウエ国際空港を経て、アラモアナ・センターの間の全長32キロを、最短16分で結ぶ鉄道だ。1966年に交通渋滞緩和を目的として計画され、2005年にようやく予算が承認されたこの鉄道は構想から着工まで45年を要した。2011年の2月22日から工事か開始され、2018年までに東カポレイ駅からアロハ・スタジアム駅までの部分開通を目指して現在建設が進められている。

さらに2021年にはアロハ・スタジアムからアラモアナ・センターまで開通することで、全線、全21駅の開通が見込まれている。無人で運行される車両を提供するのは日本の日立製作所、そして車両を運行するシステムはアンサルド・ホノルルジョイント・ベンチャーが担当することが決定しており、運賃は公共交通機関のザ・バスと同程度を予定している。

この鉄道が開通すると、朝早くダニエル・K・イノウエ国際空港に到着した日本からの観光客は、スーツケースを持ったままアラモアナ・センターでホテルのチェックインまで時間をつぶし、その後ホテルに移動してチェックインという新しいハワイへの旅のスタイルが生まれるかもしれない。また、カポレイへの移動も楽になるため、コオリナ地区の開発はさらに進むことになるだろう。

ホノルル・オーソリティ・フォー・ラピッド・トランスポーテーション/Honolulu Authority for Rapid Transportation アクセス+店舗情報

ホノルル・オーソリティ・フォー・ラピッド・トランスポーテーション/Honolulu Authority for Rapid Transportation

住所:
1099 Alakea Street 17th Floor, Honolulu
電話番号:
808-768-6159
URL:
http://www.honolulutransit.org/

 

オアフ島では昔ながらの雰囲気を残す列車が週末に運行し、新たな交通手段としての列車も建設が進んでいる。一方カウアイ島でもプランテーション時代の列車で農場を巡るツアーが開催され、マウイ島ではシュガーケイン・トレインの復活も待ち遠しいところだ。ハワイを訪れたならこれらの列車に乗車して、古き良き時代のハワイに思いをはせてみてはいかがだろうか。