【ハワイを楽しむ50の方法】 Vol.31 ポリネシアからやってきた神様たち

【ハワイを楽しむ50の方法】 Vol.31 ポリネシアからやってきた神様たち

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ハワイの神話で最も重要な役割を果たすのは、主神カネ、農耕神ロノ、森や山、そして戦いの神クー、水や海の神カナロアの4大神だ。太古より崇められてきた神々であり、森羅万象をつかさどって、天界を創造し、そこに存在するすべてのものを生み出したといわれる。ポリネシア文化を継承しながらこれらの神が生み出され、今でもプウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園のティキ(神像)などでその姿をうかがい知ることができる。 天地創造神話などをまとめた『クムリポ』は、かつては王家だけに伝承されていたが、19 世紀後半に王位に就いたカラカウア王が初めて一般に公表した。それをさらに、妹であるリリウオカラニ女王が英訳し、世界に知られることになったのである。人々の心に息づく神々に出逢う ハワイで最も崇拝され、畏怖されているのが火の女神ペレだ。ペレは航海を経てニイハウ島にたどり着くと、ほかの島々へと転々とした後にハワイ島のキラウエアに住みかを定めた。ペレは怒りっぽく、嫉妬や猜疑心が強いので、ペレの怒りに触れるとキラウエアが噴火するといわれ、今でもその怒りを静めるために、キラウエアに向ってフラを踊ったり、クレーターを望む展望台に花などの捧げものが供えられたりしている。 ペレの神話で最も有名なのが、ペレとカウアイ島の王ロヒアウ、ペレの妹ヒイアカの物語だ。ペレがカウアイ島に滞在中、島の王ロヒアウと出会い、お互いにひと目ぼれした。キラウエアに住みはじめたペレは、妹のヒイアカに40日以内にロヒアウを自分の元に連れてくるように命じた。ヒイアカは約束を忠実に守ってロヒアウを連れてくるのだが、他の神々の妨害に遭い、ペレのもとに帰り着いたのは期限を過ぎてからだった。しかし、ペレはふたりの仲を疑い、ロヒアウを焼き尽くしてしまった。このペレとヒイアカの激情と悲運の物語はのちにフラの基礎にもなったといわれている。また、オアフ島のクアロア牧場はヘイアウ(神殿)や神話が多く残る土地だが、その沖合にあるモコリイ島は、ペレの妹ヒイアカが退治したトカゲのしっぽだという神話も残っている。 ハワイの神話は日本と同じく、森羅万象に神や精霊が宿っていると考えるアニミズム信仰に根ざしているので、ここまでに紹介したような偉大な神々ばかりが登場するわけではない。なかにはメネフネのような今でも親しまれているものもいる。 メネフネはハワイ神話に登場する小人で、人が知らないうちに大きな工事をやってのけたりする、なかなかの働き者。オアフ島最古の神殿ウルポ・ヘイアウや、カウアイ島にある養魚池メネフネ・フィッシュ・ポンドは、いずれもメネフネが一夜のうちに造ったとされている。今でもハワイでは山奥にメネフネがいるといわれているので、山歩きの際には茂みの陰などにご注意あれ。