日系移民が生んだ? アロハシャツのルーツを追う

アロハシャツは19世紀から20世紀にかけて、サトウキビ農園で働く労働者が着ていたパラカというシャツが原型になったといわれている。のちに日系移民たちは持ち前の器用さでそれを真似、着物を仕立て直して着るようになった。

なかでも日本人経営の「ムサシヤ商店」は積極的に反物でシャツを作り、観光客や軍人のみやげ物として評判に。
そして1936年、仕立屋のエラリー・チャンが「アロハシャツ」と名付けて売り出すと、その名はあっという間に広まった。ハワイのホスピタリティを表す言葉「アロハ」を持った服として人気を集め、その後もさまざまなブランドが誕生していったのである。

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たとえば、「Kamehameha Garment(カメハメハ・ガーメント)」「Royal Hawaiian(ロイヤル・ハワイアン)」「Duke Kahanamoku(デューク・カハナモク」といったレーベルを聞いたことがないだろうか。特にアロハシャツのブームが絶頂期を迎えた第2次大戦後から50年代製のものは、ヴィンテージ・アロハとしてコレクターの垂涎の的になっている。

当時開発されたレーヨンが素材に使われるようになると色は深みを増し、アメリカ本土のデザイナーたちが競って優れたデザインを考案。日本の技術も取り入れた。この頃の緻密で美しいシャツは、今では数千ドル超で取り引きされることも少なくない。

そんな希少な一着を探すのもいいが、普段使いなら店で売られる一般的な1枚で充分。

いかにも南国を感じさせるトロピカルフラワーやフルーツをモチーフにしたもの、渋めの和柄など、デザインは驚くほど多彩。素材に使われるのはレーヨンのほか、シルクか綿。発色の美しさならレーヨンかシルクだが、さらりとした着心地と扱いやすさでは綿に軍配があがる。

アロハシャツのお楽しみは、着ているときだけでなく、着る前のセレクトから始まっている。素材、シルエット、プリントデザインなど、自分好みのスタイルで思う存分楽しみたい。

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(2017.01.23)