プリンセスが愛した場所~アイナハウ〜
19世紀末、ワイキキに「アイナハウ」と呼ばれた場所がありました。
カラカウア王とリリウオカラニ女王の妹リケリケ王女が、愛して家族で住んでいた場所です。
今回は、その「アイナハウ」をご紹介します。
ハワイ王国の王女リケリケ 王女
リケリケは、ハワイ王国第7代カラカウア王と、第8代リリウオカラニ女王の妹です。
リリウオカラニに次ぐ王位継承者として、王族にふさわしい教育を受けて育ちました。
19歳の時に、一回り以上も年上のスコットランド人アーチボルト・クレッグホーンと結婚します。
その間に生まれたのが、のちにハワイ王国最後の王位継承権を持ったカイウラニ王女です。
リケリケ王女が愛した「アイナハウ」
参照:シェラトン・プリンセス・カイウラニ / Sheraton Princess Kaiulani
カイウラニが生まれてまもなく、一家は現在のワイキキに移り住みます。
居心地の良いこの土地を大変愛し、「アイナハウ」と名付けました。
「アイナハウ」とは、ハワイ語で「ハウツリーの土地」や「涼しい土地」という意味。
フラソングとして有名な「アイナハウ」という曲を作ったのも、このリケリケ王女です。
曲の中に出てくる風景が、当時リケリケ王女たちが観ていた風景なんですね。
「アイナハウ」は、現在のプリンセス・カイウラニ・ホテルやハイアットリージェンシーワイキキ、モアナサーフライダーあたりに広がっていた広大な庭園だそうです。
たくさんのヤシの木が植えられ、50羽ほどのクジャクがいたと言われています。
娘はカイウラニ王女
この「アイナハウ」で育ったカイウラニ王女も、大変この土地を愛しました。
カイウラニ通りとクヒオ通りの交差する場所にある公園アイナハウ・パークの一角には、足元にクジャクが寄り添ったカイウラニ王女の銅像が建てられています。
ハワイ王国が崩壊していく激動の時代を駆け抜けたカイウラニ王女にとって、ここで育った子供時代が一番幸せな時代だったとも言われています。