ハワイのスーパー植物 ウル
皆さん、「ウル/ulu」という植物をご存知でしょうか?
皆さんが毎朝見てくれているハワイアンカード占いでお馴染みのウルです!
ウルは、古代のハワイアンの食料として持ち込まれた植物です。
今回は誰もが知っているようで知らないウルについてご紹介します。
ウルとは
ウルは、日本名で「パンノキ」、英語では「ブレッドフルーツ」(bread fruit)と呼ばれます。
木は約15メートルで、直径10〜30センチにもなる実(フルーツ)が特徴的です。
ハワイでは生食より調理したものの方が好まれています。
名前の由来は、この実を焼いたり蒸したりした時の香りがパンに似ているからという説もあります。
ウルの神話
ウルにまつわる神話をご紹介します。
クーという神が人間に姿を変え暮らしていた時のこと。
住んでいた村が飢饉になってしまいました。
クー神は飢餓に苦しむ人々を見ていられなくなって自ら土に埋まります。
その場所から生えてくる木の実を食べて命を繋ぐようにと家族に伝えたのでした。
クーが犠牲になったその場所から生えてきたのがウルの木です。
それ以降、その村は飢える人がいなくなりました。
命を繋いだ木の実という神話から、ウルの実は繁栄・豊穣などを表す植物となりました。
ちなみに、ハワイアン・キルトの題材にもなっています。
ウルの食べ方
ウルの実の一般的な食べ方は、焼いたり蒸したりしてからバターをつけます。
ウルは特徴的な味は無いですが、日本のお芋に近い食べ物です。
他には、タロイモのように蒸してからすり潰し、ポイにしる食べ方もあります。
近年では、炒め物やグラタンなどにも登場しています。
お菓子といえば、ウル・チップスも美味しくておすすめです。
用途はたくさん
ウルの実は栄養価も高く食物繊維やビタミン、ミネラルなども豊富で抗酸化作用もある、美容や健康にも嬉しい果実。
ウルの木は、サーフボードやカヌーに使われたり、布の代わりの樹皮布や太鼓(パフ)の材料になったりします。
葉はククイの実や木製の容器を磨くのに使われました。
茎を折ると出てくる白い樹液は、粘りがあるため鳥を採るための「とりもち」として使われたり、糊のように継ぎ目の補強に使われたりと便利です。
ウルは様々な用途がある頼りになる植物。
ウルが好きな人増えたら嬉しいです。