【ハワイを楽しむ50の方法】Vol.9 記録よりも完走を目指そう
開催日を含むツアーはあっという間に完売、航空券も争奪戦になるハワイ随一の人気イベント『JALホノルルマラソン』。ランナーにとって「一度は走ってみたい」といわれるマラソン大会の筆頭だが、2008 年大会のデータによればエントリー数2万3230名のうち日本人が1万4406 名にのぼった。その人気の理由とは何だろうか。
それはスタートからゴールまでの制限時間が設けられていないことにある。歩いても、休み休みだったとしても、ゴールする意志を持って進み続ける限り、フィニッシュラインにはスタッフが待っていてくれる。朝早くにスタートして自分のペースでレースを楽しみ、日が暮れてからゴールする人もいるのだ。
7歳以上であれば誰でもエントリー可能な点もこの大会ならでは。参加者の中には、パパをアシストに付けた小学生、肩を並べてマイペースを守る老夫婦などの姿も見られる。そう、制限時間のないこのレースでは「記録」ではなく、ただひたすらに「完走」を目指すランナーも多い。だからホノルルマラソンは、他の大会に比べ、高い完走率を誇っている。
もちろん、印象的なコース設定も魅力のひとつ。夜明け前の空に打ち上げられる花火(スタートの合図)、クリスマス・イルミネーションが彩るダウンタウン、朝日に輝く海とダイヤモンド・ヘッド・・・。デジカメ持参で記念撮影しながらのんびり走るランナーの姿も数多く目にする。
とはいえ42.195㎞の道のりは決して楽なものではない。そんなときに力を与えてくれるのは、沿道の温かい声援。住宅街ではフルーツを差し入れてくれたり、何時間も楽器を演奏してランナーを励ましてくれる人もいる。胸にしみるそんな応援に出合うと、ホノルルマラソンがアロハ・スピリッツに支えられていることをしみじみ実感するだろう。あとはとにかく、お祭り気分で盛り上がるのみ。ユニークないでたちのコスプレランナーを見て笑ったり、ロコに混ざって各種イベントに参加してみるのも一興だ。そして翌日は、ワイキキにあふれかえるフィニッシャーズTシャツ(完走者への記念品)姿のひとりとなって、街を包む連帯感の輪に加わりたい。
写真(C)2009ADK/HONOLULU MARATHON
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JAL ホノルルマラソン/JAL Honolulu Marathon
TEL 03-3545-1102(ホノルルマラソン協会日本事務局)