ハワイ第3の言語「ハワイアン・ピジン英語」

ハワイ第3の言語「ハワイアン・ピジン英語」

アロハ!
ハワイの挨拶と言えば、この「アロハ(Aloha)」がよく知られていますよね。

「アロハ」はハワイ語です。

ハワイでは、英語とハワイ語が公用語ですが、ハワイ在住のロコの間では、また違った言葉が話されています。

それはハワイアン・ピジン英語(Hawaiian Pidgin English)と呼ばれる、ブロークンイングリッシュやスラングとも違う、ローカルスタイルの言語です。

ハワイアン・ピジン英語、と表記しましたが、「ハワイアン・ピジン」や「ピジン」とも呼ばれています。

ハワイアン・ピジン英語とは

さとうきびプランテーション時代の写真

19世紀のハワイ王国時代、ハワイにはプランテーション農業の働き手として様々な国から移民がやってきました。

移民は中国、日本、韓国、フィリピン、ポルトガル、プエルトリコなど世界各国からハワイ入りしました。

働き手にあたる人々は共通の言葉を持たなかったため、意志の疎通のために話された言葉がハワイアン・ピジン英語の始まり。

ハワイ語や英語の他にそれぞれの国の単語が混ざり、独自の言葉として発展していきました。

もちろん日本語も入っており、日本人の中でも人数の多かった広島や山口の方言が見受けられます。

そんな経緯から、「ハワイアン・ピジン英語」と言っても英語ではなく、ハワイ以外では通じないハワイ独自の言葉なのです。

ピジンな聖書が完成

ハワイアンピジンの新訳聖書の表紙

もとは労働者の話し言葉だったため、ピジン英語は長らくイメージがよくない言葉でした。
しかし、月日が経つうちに一つの言語として確立され、2015年にはハワイアン・ピジン英語は正式に言語として認められました。

それに先立ち、2001年頃にはピジン英語の新訳聖書が完成しており、この度2020年7月、20年かけて旧約聖書が完成したというニュースが。

このピジン英語の旧約聖書「Da Good An Spesho Book」は9月にも発売される予定だそうです。
トータルで30年ほどかけて翻訳された事になりますね。

ハワイで耳にするハワイアン・ピジン

Da Kine ブランドロゴ 参照:DAKINE公式ストア

一番耳にする、また、目にするのはダ・カイン(Da Kine)かもしれません。
「ダ」は「the」、「カイン」は「kind」で、「そんな感じ」「みたいな」と言った意味の言葉です。

1979年にマウイ島で創立したスポーツブランドの名前にもなっています。

「パウ ハナ フライデー(Pau hana Friday )」は、「パウ」=「終わり」、「ハナ」=「仕事」、「フライデー」=「金曜日」、から日本で言う「ハナキン」、「仕事終わりの金曜日」を意味します。

これは、英語とハワイ語が混合した言葉です。

他にも、「できない」を「ノーキャン(no can)」と言ったりします。

日本語由来の言葉としては、ベントー(bento)のようにストレートな単語や 「鳥肌」をそのまま英語訳した「チキンスキン(Chicken skin)」などもあります。

ハワイアン・ピジンは、ハワイのロコにとってはアイデンティティであり文化です。
ハワイでピジン英語を探してみるのも楽しいですよ。

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マルヒア・コジマ
著者:マルヒア・コジマ
ロケラニ・ハワイアン・カルチャー・ラボ主宰 ふと手にした"マナ・カード ハワイの英知の力"をきっかけに古代ハワイへの探求がはじまり、今や古代だけでなく、ハワイの文化・歴史・神話・雑学を、大学の特別講義や各地のカルチャースクールなど、飛び回り語っています。ありがたいことに、はや14年。 約5,000件のサンプルから統計を取った、独自のマナ・カードの解釈を理論的に教えており、日本だけでなく現地ハワイにも生徒を持つマナ・カード講師の顔と、 そのマナ・カードを使ったセラピーでは、世界各地にクライアントが存在する、行列の出来る熱血マナ・カードセラピストでもあります。 古代ハワイの叡智(フナ)を残していく事に情熱を傾けています。 ブログ  マナ・カードとハワイアンカルチャー インスタグラム

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