
日本とゆかりのあるハワイの名所を訪ねてみよう
ハワイは日本人が最も愛する海外旅行先。
単なる観光地以上の思い入れを持つ人も多いでしょう。
その理由のひとつは、ハワイと日本の関わりが昔から深かったことにあるのではないでしょうか。
今回は、とりわけ日本との関わりを感じられるハワイのスポットをご紹介します。
もくじ
第7代ハワイ王国国王カラカウアの像/King David Kalākaua Statue
アメリカに併合される前のハワイはカメハメハ大王によって建国され、8人の王様がいました。
カメハメハの血筋が絶え、選挙で7代目の王となったのが「デビット・カラカウア」です。
宣教師に禁止されていたフラを復活させたことから「メリーモナーク(陽気な王様)」と付けられたニックネームは、ハワイ島ヒロで開催されるフラの大会の名になっています。
ワイキキのメインストリートには彼の名前が付けられ、クヒオアベニューとの分岐点にあるワイキキ・ゲートウェイ・パークには銅像も建てられています。
この銅像は1991年に「オアフ島日本人官約移民100年祭委員会」によって建立されたものですが、彼は移民をはじめ、日本に最も深く関わった国王でした。
カラカウアは世界一周旅行をした王様としてもよく知られていますが、最初の訪問地に選んだのは日本でした。
横浜港に到着した彼は国賓として迎えられ、当時のハワイ国歌(現在は州歌)「ハワイポノイ」が演奏されました。
また明治政府に対して、姪のカイウラニ王女と日本の宮様である山階宮(やましなのみや)との縁談を持ち出し、さらにはハワイ王国と日本との合併までも提案しています。
日本人がハワイを大好きなのも、彼のおかげなのかもしれませんね。
第7代ハワイ王国国王カラカウアの像/King David Kalākaua Statue
- 住所:
- 2050 Kalakaua Ave., Honolulu
- 定休日:
- 無休
ハワイ日本文化センター/Japanese Cultural Center of Hawaii
かつてハワイには、日本人をはじめ中国人やフィリピン人、ポルトガル人ら、多くの国の人々が労働者として移り住みました。
移民政策が終了するまでにハワイへ移住した日本人の数は29,000人以上といわれ、サトウキビ産業労働者の約70%が日本からの移民でした。
文字通りハワイの産業を日本移民が支えていたのです。
日本からのハワイ移民について知ることができるのが、モイリイリ地区にある「ハワイ日本文化センター」です。
このセンターは、ハワイへの日本人官約移民100周年を記念して建てられた施設です。
ハワイの日系移民の団体や、個人の力添えに加え、日本政府や東京都、広島県、福岡県、山口県他からの募金もあり、1994年に開館しました。
館内では、日本からの最初の移民達がハワイに到着した時代から現在までの日系人の暮らしや、ハワイで独特の進化を遂げた日本文化についても知ることができます。
日系移民の子孫であるハワイの日系人や日本人の割合は、最盛期でハワイ全体の約38%、つまりハワイに暮らす人たちの3分の1が日系人や日本人でした。
今ではその割合も28%ほどと少なくなりましたが、それでもハワイの人口の4分の1以上が日系人や日本人です!
私たち日本人がハワイに引きつけられる理由のひとつには、このような背景があるからかもしれませんね。
ハワイに旅行された際には、一度こちらに訪れて、日系移民の歴史に触れてみて下さい。
ハワイ日本文化センター/Japanese Cultural Center of Hawaii
- 住所:
- 2454 South Beretania St., Honolulu
- 電話番号:
- 808-945-7633
- 営業時間:
- 9:00~14:00(ギャラリー&ギフトショップ)
- 定休日:
- 祝日
戦艦ミズーリ記念館/Battleship Missouri Memorial
第二次世界大戦のまっただ中に就役し、朝鮮戦争、湾岸戦争と激動の20世紀後半を戦ってきたアメリカ海軍を代表する戦艦「ミズーリ」。
全長270mと、現存する戦艦のなかでは最大規模。
ダニエル・K・イノウエ空港で見かける、ホヌ(ウミガメ)が描かれた旅客機A380を縦に4機並べた長さと、ほぼ同じ大きさといえば分かりやすいでしょうか。
退役後は、オアフ島パールハーバーに浮かぶフォード島に「ミズーリ記念館」として係留され、毎日大勢の人達が訪れるハワイの観光スポットとなっています。
このミズーリも日本との関わりがとても深い戦艦として知られており、太平洋戦争では日本本土への攻撃に参加しました。
また、大戦中は日本帝国軍の戦闘機が戦艦ミズーリを激しく攻撃しました。
今でも、この戦いでゼロ戦がミズーリに体当たりしたときの痕を見ることができ、当時のミズーリの艦長が日本軍パイロットを手厚く葬ったことも記されています。
そして何より、このミズーリは太平洋戦争末期に東京湾に来航し、甲板上で「降伏文書調印式」が行われた場所。
つまり、日本の新たな出発点になったといえる場所であり、ミズーリ記念館の甲板には降伏文書調印式の記念プレートが埋め込まれ、調印文書のレプリカが展示されています。
戦艦ミズーリ記念館/Battleship Missouri Memorial
- 住所:
- 63 Cowpens St.,1 Honolulu
- 電話番号:
- 808-455-1600
- 営業時間:
- 8:00~16:00
- 定休日:
- 月曜・火曜
ダニエル・K・イノウエ空港/Daniel K. Inouye International Airport
現在、日本からの旅行者にとってハワイの空の玄関口となっているのは、ハワイ島のエリソン・オニヅカ・コナ国際空港と、オアフ島のダニエル・K・イノウエ空港です。
ダニエル・K・イノウエ空港は、かつて「ホノルル国際空港」と呼ばれていましたが、2017年4月27日から現在の名称に変更されました。
「ダニエル・K・イノウエ」はハワイで生まれ育った日系2世の人物です。
彼は第二次世界大戦中、日系人のみの部隊、第422連隊で活躍し、英雄としてたたえられました。
終戦後は日系アメリカ人ではじめて連邦上院議員となり50年間勤め、任期中はホノルル国際空港の発展に関わった人物です。
2012年に88歳で逝去しましたが、それまでの功績が讃えられ、ホノルル空港にその名を残すこととなりました。
ダニエル・K・イノウエ空港は、毎日約58,000人が乗降する国際空港です。
ハワイを訪れる日本人観光客は年間約150万人といわれていますが、そのほぼすべてがオアフ島のダニエル・K・イノウエ空港を利用しています。
また、日本からカウアイ島やマウイ島などのネイバーアイランドを訪れる際にも、ハブ空港として機能します。
日本とハワイを結ぶ、無くてはならない空港です。
ダニエル・K・イノウエ空港/Daniel K. Inouye International Airport
- 住所:
- 300 Rodgers Blvd., Honolulu
- 電話番号:
- 808-836-6411 (インフォメーション)
- 営業時間:
- 24時間
- 定休日:
- 無休
ハワイ州の中でも、特にオアフ島は日本と関わりの深いスポットが数多くある島です。
せっかくハワイを訪れるなら、日本とハワイの歴史を少しでも知っていれば、いっそう楽しめてより好きになれることでしょう。