【ハワイを楽しむ50の方法】 Vol.30 あふれんばかりの樹木に包まれた「ガーデン・アイランド」カウアイ
数百万年前、島の中央にそびえるワイアレアレとカワイキニのふたつの山が火山活動で誕生し、冷え固まった溶岩が長年の風雨に侵食されてできたのがハワイのカウアイ島だ。ハワイの中でも特に緑が多く、“ガーデン・アイランド”という別名が物語るとおり、自然が造った芸術的な景観が魅力で、なかでも島の中央部から西部にかけては尾根と谷のはっきりとしたコントラストが見事な光景を生み出している。長い年月をかけて形成された「ワイメア峡谷」は険しい谷が続き、いくつかある展望台からはハワイの美しい大パノラマが楽しめる。絶壁の断崖や大滝などが見られる「ナパリ・コースト」は、その神秘的な光景に思わず息を呑むほど。クルーズかヘリコプターでしかその全貌を目にすることができず希少価値も高い。 また、豊かな水をたたえる川も見どころのひとつ。2 本の水という意味を持つワイルア川の河口近くには遊覧船の発着所があり、かつてはハワイ王家の結婚式やセレモニーに使われた聖地「シダの洞窟」近くまで、冒険心をくすぐるリバークルーズが楽しめる。冒険心を刺激する自然がいっぱい カウアイ島はハワイのリゾート・アイランドとしての顔もあり、北部のプリンスヴィルは、かつてカメハメハ4 世とエマ王女が休暇を過ごしたことでも有名な人気のリゾート。ゴルファー憧れのコースが多数あり、ホテルやコンドミニアムも一流揃いだ。その西側に位置するハナレイは、「虹の里」と呼ばれるオールドタウン。映画『南太平洋』のロケ地になった海岸や伝説の洞窟がある美しい町だ。 一方の南部は、その昔、太陽を求めて多くの人々がやってきたほど晴天に恵まれたエリア。マリンスポーツやバカンスを楽しむ人々で賑わうポイプや、かつては製糖産業発祥の地として繁栄し、現在はノスタルジックな街並みが再現されているコロアなどがある。 数多くのゴルフコース、ロマンティックな洞窟、大峡谷…。アウトドアを堪能するために神からプレゼントされたハワイのネイチャー・アイランドは、今日も多くの人々を受け入れ、その大いなる懐に抱いている。