歴史で見るハワイの聖地「クカニロコ」のバースストーン

歴史で見るハワイの聖地「クカニロコ」のバースストーン

Aloha mai !

ハワイでは、マナの力を感じられる場所「パワースポット」が人気です。
オアフ島の中心に位置するワヒアワのクカニロコでは、パワースポットブームによりたくさんの観光客で賑わいをみせています。

残念ながら、今では立ち入り禁止になっており、混みあうことは無いですが、ハワイの歴史を語る上では欠かせない歴史的な場所となっています。

今回は、ハワイの聖地やバースストーンについてお話したいと思います。

「聖地」クカニロコ/Kūkaniloko

かつて、クカニロコに立ち入ることを許されたのは古代ハワイの王族のみで、
一般の人がうっかり立ち入ろうものなら処刑されてしまう、そんな場所でした。
神聖な場所なため、当時は「24時間見張りがいた」とも伝えられています。

また、ここには出産の痛みを和らげる「バースストーン」があり、
ここで生まれた子供は強いマナ(パワー)を宿す王になると伝えられています。

それと同時に、このクカニロコは王族の教育の場でもあり、
古代から「聖地」(ヴァヒパナwahipana)として扱われてきた土地でもあります。

古代の出産方法

古代から、王女が産気づくとこの地にやってくる風習があったそうです。
辿り着いた暁には、36人の王族男子に見守られ出産します。

その当時、妊婦には「出産時に声を上げてはいけない」といった、いくつかのカプ(禁止事項)がありました。
そこで頼りになるのが、出産時の痛みを軽減すると信じられたバースストーンなのでした。

出産後、すぐ近くの儀式場に移動し48人の王族男子が見守る中で儀式を受け、竹のナイフでへその緒を切ります。
そして、王家の一族誕生を祝う太鼓が打ち鳴らされたと言い伝えられています。

有名なカメハメハ大王も、ここでケオプオラニ王妃に出産してもらいたかったそうですが、叶わなかったそうです。

ハワイのパワースポットとは

ハワイでの聖地といえば、儀式場(生け贄もあり)や戦地、生と死にまつわる場所、そして祖先と繋がる場所のことです。

そんな聖地が、時代の流れとともに次第に「パワースポット」と呼ばれるようになりました。
パワースポットと呼ばれるようになったことで、「安産祈願」や「子宝祈願」、
さらには「願い事が叶う場所」などと拡大解釈されてしまい、人気が高まるとともにマナーの悪い客も増えてしまった結果、
立ち入り禁止になってしまう区域が増えてしまったのです。

他にもあるハワイのバースストーン

バースストーンはクカニロコだけにあるものではありません。
有名なところでは、

  • オアフ島ホノルルの名門校プナホウ・スクールの正面の石「ポハク・ロア」(オバマ前大統領の母校)
  • マウイ島ラハイナの「ハウオラ・ストーン」
  • カウアイ島の「ポハク・ホオハナウ」
  • など各島にあります。

    ちなみに、クカニロコに限らずハワイの聖地では、

    • 石を動かす
    • お供え物をする
    • 立ち入り禁止の場所に入る
    • 騒ぐ」

    これらのことは禁止とされています。
    みなさんも、ぜひマナーを守って観光を楽しみましょう。

    では、今回はこの辺で。
    A hui hou!

    クカニロコ/Kūkaniloko アクセス+店舗情報

    クカニロコ/Kūkaniloko

    住所:
    Kamehameha Hwy, Wahiawa,

    マルヒア・コジマ
    著者:マルヒア・コジマ
    ロケラニ・ハワイアン・カルチャー・ラボ主宰 ふと手にした"マナ・カード ハワイの英知の力"をきっかけに古代ハワイへの探求がはじまり、今や古代だけでなく、ハワイの文化・歴史・神話・雑学を、大学の特別講義や各地のカルチャースクールなど、飛び回り語っています。ありがたいことに、はや14年。 約5,000件のサンプルから統計を取った、独自のマナ・カードの解釈を理論的に教えており、日本だけでなく現地ハワイにも生徒を持つマナ・カード講師の顔と、 そのマナ・カードを使ったセラピーでは、世界各地にクライアントが存在する、行列の出来る熱血マナ・カードセラピストでもあります。 古代ハワイの叡智(フナ)を残していく事に情熱を傾けています。 ブログ  マナ・カードとハワイアンカルチャー インスタグラム

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