一気に涼しくなる!?ハワイの怪談、フアカイ・ポー

一気に涼しくなる!?ハワイの怪談、フアカイ・ポー

日本の夏の風物詩のひとつとして怪談話がありますが、ハワイにも様々な怪談話があります。
夏に限らず、語り継がれている有名なお話に「フアカイ・ポー」と言われるものがあります。
今回はそのお話をご紹介しましょう。

夜の街を行進する死者たち「フアカイ・ポー」

英語では「ナイト・マーチャー」、ハワイ語では「フアカイ・ポー」や「カ・フアカイ・オ・カ・ポー」などと言われる夜の行進者。
「何百年も前に死んだ酋長が、戦士やカフナ(聖職者)を引き連れて行進する」とか、「昔、戦いに敗れて死んだ戦士たちが勝利を夢見て行進し続けている」などと言われています。
この「フアカイ・ポー」が通ると言われるところには、近づかないのが常識です。
なぜなら、彼らに出会ったが最後、殺されてしまうからです。
今でも、街で見つかる変死体や、死因がわからないような変死者は、フアカイ・ポーに出会った犠牲者だと信じる人もいます。

出会ったが最後!?「カネの夜」は要注意

昔のハワイでは、月を使った暦が用いられていて、新月から27日目の夜を「カネの夜」と呼んでいました。
ハワイの四大神の1人で、天地創造や生命の神と言われているカネの名前が付いた神聖な夜です。
この日に「フアカイ・ポー」が出没する確率が高いと言います。
もし真夜中に、ほら貝や太鼓の音や大勢の足音が聞こえたり、松明の光が見えたら、彼らに見つからないように逃げなければなりません。
万が一見つかってしまったら、殺されて、行進の列に入れられてしまうと言われています。
ただ、助かる方法がないわけではありません。
もしも逃げられない時は、素っ裸になって地面に顔をくっつけて横たわり、どんなに踏まれてもじっと耐えて、行列が行き過ぎるのをやり過ごすのです。
運が良ければ、助かります。
また、行列の中に自分の先祖がいる場合は、その先祖が酋長にお願いをしてくれて助かったという話もあるそうです。

ハワイ各地に伝わる出没場所

有名なのは、オアフにあるヌウアヌ・パリ展望台。
現在は観光地としてたくさんの人が訪れる場所ですが、歴史的な古戦場でもあります。
かつて、カメハメハ王率いるハワイ軍が、カラ二クプレ王率いるオアフ軍と激闘を繰り広げたのち勝利しました。その時に、たくさんの兵士がこの崖から落ちて命を落としたと伝えられています。
他にも、パリ・ハイウェイやキング・ストリート、クアロア・ビーチなど、ハワイ島ではワイピオ渓谷なども良く語られる出没場所です。
この「フアカイ・ポー」が現れる場所は、昔からハワイの人たちが神聖な場所として守って来た場所や歴史に深く関わっている場所が多く、その土地自体に敬意を抱いているので、安易には近づかないのです。
怪談話が怖いから、だけではないのです。
くれぐれも怖いもの見たさで「フアカイ・ポー」を探して、聖地を荒らしたりしないように、命を落としたりしないように、慎重に行動してくださいね。
聖地も命もたいせつに。

mami(ふぉぎ☆)
著者:mami(ふぉぎ☆)
ホームページ「ハワイアンセラピーMakana aloha」
ブログ「mami(ふぉぎ☆)の小部屋」
ある時、導かれるようにハワイ島旅行へ。
帰国後すぐに出会ったマナ・カードに魅せられ、セラピストへの道を歩き始める。
現在は、愛知県を中心に、マナ・カード、ハワイアンカード、フラワーエッセンス、神話など、ハワイに関わることや 、植物の癒しに関わるセラピーや講座などを行っている。

関連する記事