ハワイのALOHAなハンドサイン「シャカ」
ハワイで見かけることの多い、握った手の親指と小指を伸ばすハンドサイン。
このハンドサインは「シャカ」と呼ばれ、ローカルの人たちの間の挨拶で欠かせないサインです。
今回は、ハワイならではのハンドサイン「シャカ」についてお話しします。
シャカの意味
ハワイの挨拶と聞いて真っ先に思い浮かべるのが「アロハ(ALOHA)」というハワイ語ではないでしょうか。
アロハは「おはよう」や「こんにちは」、「こんばんは」などの挨拶をはじめ、「ありがとう」や「愛してる」など色々な意味に使える便利な言葉です。
ハワイのハンドサイン「シャカ」にも、アロハという言葉と同じように「相手を思いやりお互いを尊重し合う気持ち」を基にした多くの意味が込められています。
このハンドサインが「シャカ」と呼ばれるようになったのは1960年代のこと、中古車店のコマーシャルの最後に「シャカ ブラザー (Shaka Brother)」といいながらこのポーズをしたのがきっかけといわれています。
またホノルル市長を6期務め、ザ・バスの導入にも尽力したホノルル市長「フランク・ファシ」は3期目の選挙でこのシャカサインをシンボルとして使用しました。
シャカサインの起源
シャカサインの起源には諸説ありますが、最も知られているのがライエに住んでいた「ハマナ・カリリ」という人物がシャカサインのルーツだという説です。
ハマナ・カリリはカフクシュガーミルで働いていましたが、作業中に誤ってサトウキビ圧搾機に右手を挟まれ、人差し指、中指、薬指の3本を失ってしまいました。
サトウキビ列車の警備員に配置転換された彼の仕事はカフク駅の近くでスピードを落とす列車に子ども達が遊びで飛び乗るのを注意すること。
子どもが列車に飛び乗ろうとするとカリリは手を振りながら大声で注意していましたが、やがてカリリに邪魔されずに列車に飛び乗れる合図として、子ども達の間でシャカサインが使われるようになりました。
ライエにあるモルモン教教会聖歌隊の指揮者も務めていたハマナ・カリリ。
モルモン教教会が運営するポリネシアカルチャーセンターのフキラウマーケットには彼の銅像が建てられています。
シャカとハングルースを使い分けてみよう
握った手の親指と小指を伸ばすハンドサインは、手の向きによって呼び方や意味合いが違ってきます。
相手に手の甲を見せるハンドサインを「シャカサイン」といい、「元気?」「大丈夫?」「頑張ろう!」などポジティブな意味が込められています。
一方手のひらを相手に見せるのは「ハングルース」といい、「ありがとう」「こんにちは」「またね」など、挨拶の意味が込められています。
信号のない横断歩道で止まってくれた車にハングルースを出したり、街でふと出会った友達にシャカサインを出したりと、ローカル達はハングルースとシャカを使い分けています。
ハワイならではのシャカサインとハングルースですが、ローカル達の間でもハングルースでお礼をする人は少なく、最近では普通に手を上げて挨拶する人が増えてきているようです。
ハワイへ行ったら感謝を表すときに使うハングルースを、ぜひ恥ずかしがらずに使ってみてください。