コロナの影響で止まっていたキングスビレッジ跡地の再開発が再開されました
ハワイの歴史を感じさせ、ショッピングスポットとしても人気があった「キングスビレッジ」。再開発が行われることになり取り壊されましたが、新型コロナの影響を受けて再開発がストップしていました。今回はこのキングスビレッジとこの場所の再開発が再び動き始めたという話題をお届けします。
ワイキキ中心地にあったショッピングスポット「キングスビレッジ」
「キングスビレッジ」は1970年代、石畳の上に19世紀のホノルルの街並みに似せて建設されたショッピングスポットです。
かつてこの場所一帯にはヤシの林が広がっており、ダンスフロアのある大きな木造2階建てというカラカウア王の別荘が建てられていました。
カラカウア王が逝去すると別荘は王妃のカピオラニに譲られ、その後この別荘は売却されました。
その跡地に建てられたキングスビレッジでは、2014年5月まで、1800年代のハワイ王朝を思い起こさせる近衛兵の交替セレモニーが行われていました。
また、月、水、金、土曜日の週4回、16時~21時の間にはファーマーズマーケットも開催され、大勢のお客さんで賑わっていたことでも知られていました。
再開発のため取り壊しに
45のショップやレストランが営業していたキングスビレッジでしたが、2018年9月、世界規模でタイムシェア事業を展開しているヒルトングランドバケーション社がキングスビレッジに加え隣接するハレワイキキアパートとパシフィックエドワードアパートの敷地を取得したことを発表。
さらにこの場所に地上32階建てのビルを建設することも合わせて発表し、キングスビレッジ内で営業しているショップやレストランの店主達に、2019年1月31日までに閉店して立ち退くように命じました。
また、ハレワイキキアパートとパシフィックエドワードアパートに住む住人達も、新しく住む場所を見つけなければならなくなりました。
コロナの影響で止まっていた再開発がようやく再開
2019年1月31日で長い歴史に終わりを告げたキングスビレッジ。
その跡地には建設費3億7000万ドルをかけ、32階建てで、ステューディオ、1ベットルーム、2ベットルーム、3ベットルームの全191ユニットのほか、ジムやプール、ビジネスセンター、オーナーラウンジなどを備える、タイムシェア型コンドミニアが建設される事になりました。
2022年の完成を目指して建物は取り壊され工事が進められる予定でしたが、新型コロナの感染拡大の影響を受けて建設は保留となり、長い間空き地のままとなっていました。
ところが最近、3年半の中断を経て建設作業が再開され、2026年半ばの完成を目指して作業が再開されました。
再開発をすすめているヒルトンは、これだけ建設停止が長引いた理由は新型コロナの影響などによる日本市場の低迷が原因のひとつであると発表。
ヒルトンでは52万人以上のオーナーがいますが、そのうち7万人ほどが日本人で、そのほとんどがオアフ島内で物件を捜しているとのこと。
さらに2023年から少しずつ日本からの旅行客が戻ってきていることも、建設再開を後押ししていると発表しています。
キングスビレッジ跡地で建設が再開されたコンドミニアムの1階には、小売りスペースもできる予定となっており、今後どのようなお店がテナントに入るのか、今から注目されているようです。