ラウハラ編みワークショップ体験
自己流でラウハラを編んでいますが、なかなか上手に編めたことがありません。
1度ラウハラのワークショップに参加したいと思っていたところ、ラウハラのクム、ビル・ケオウア・ネルセン先生のワークショップが地元の静岡で開催されるというので、参加してきました!
ハワイの伝統工芸ラウハラとは
ハワイ語で「ラウ」は葉を意味し、「ハラ」はパンダナスとも呼ばれるタコノキ科の植物を表しています。
「ラウハラ細工」はハラ葉を編み込んで作った工芸品のことですが、材料になる葉の下準備にとても手間がかかる工芸品です。
自然を大切にするハワイアンは生きている葉を取ることはなく、必ず枯れ落ちた葉を使いますが、ラウハラ職人は葉を拾ってくる秘密の場所を持っているといいます。
こうして集めてきたハラの葉は根の部分と先を切り落とし葉の両側についているとげを筋に沿って取り除き、葉についた汚れも取ります。
ローラーなどを使って葉を平らに鞣し、糸巻きのよう数枚を重ねて束にして巻き、一週間ほど乾燥させます。
完全に乾燥したら葉の中心にある芯を取り除き、ローラーなどを使って柔らかくしてやっと「ラウハラ編み」の材料となります。
これをストリッパーと呼ばれるカッターで同じ幅に切りそろえ帽子やバッグなどを編んでいくのです。
今回のワークショップでは材料はすべてクムが用意してくれるので、葉の下準備などは必要ありませんでした。
教えてくれたのはハワイを代表するクム、ビル・ケオウア・ネルセン
今回ラウハラ編みを教えてくださるのは、ハワイを代表するクム、ビル・ケオウア・ネルセン先生です。
先生は火、水、木の13:00から、ホノルルのロイヤルハワイアンセンターB館3階で開催しているラウハラ・ワークショップでもインストラクターを務めています。
ハワイ島ビックアイランドのケアラケクアにある先生の実家はラウハラ編みの名家で、毎日お祖母さんと妹がラウハラを編むのを見ていましたが、自分ではラウハラを編むことはできないだろうと思っていたようです。
でもお祖母さんがラウハラを編めなくなったと分かったときに、代々受け継がれてきたラウハラ編みを後世に残すのは自分しかいないと決心し、今では6代目ラウハラ編みの匠として先祖から続くラウハラ編みの伝統を継承しています。
実際に先生に会ってみると、体は大きいけれど非常に気さくで、ユーモアがあって優しい先生でした。
誰でも楽しめるラウハラ編み
今回クム、ビル・ケオウア・ネルセン先生のラウハラ・ワークショップが開催されたのは、静岡市内にあるハワイアン・カルチャースタジオ「Aスタジオ」
ワークショップはクムの唱えるオリから始まりました。
これはハワイ独特のお祈りで、大切な儀式の前に神々の許しを得たり豊穣や豊漁を祈願したものですが、ワークショップなどでは開催できることを神々に感謝するために唱えられます。
今回はラウハラのブレスレットを編んでいきます。
ブレスレットの芯になるラウハラと、芯と同じ幅のラウハラを途中から5本に裂き、薄い桃色で染色したもの、さらに巻き付けていく細いラウハラなど、材料はすべてクムが用意してくれました。
最初に生徒さんそれぞれの手首に合わせてラウハラのサイズを決めますが、クムが一人一人回って調整してくれます。
サイズが決まったらクムが書いてくれたパターンを見ながらラウハラを編んでいきます。
ところが、これを隙間無く編んでいくのがとても難しく、僕はどうしても編み目に隙間ができてしまうのでクムに質問したところ、編むときの強さが弱いとのこと。
ただ強く編めばよいという単純なものでもなく、その辺りが匠の技になってくるのだと思います。
今回は初級のワークショップなので、一周編み終わるとクムが仕上げをしてくれます。
桜の花をイメージした美しいラウハラが完成しました。
完成まで1時間以上かかりましたが、ハワイアンソングが流れる中、ラウハラだけでなくハワイ文化のことなどの色々な話を聞け、とても貴重な時間を過ごせました。
英語が話せなくてもスタッフのまことさんが通訳してくれるので安心して参加できます。
クムのワークショップの予定はホームページ「iHALA」、またはフェイスブックにアップされます。
日本でクムのワークショップを受けれるのは非常に貴重な機会なので、ぜひ参加してみてはいかがでしょう。
Hawaiian culture A-studio
- 住所:
- 静岡県静岡市葵区鷹匠1-10-6-2F
- 電話番号:
- 054-205-8188