【徹底解説】その起源からオリンピック公式競技になるまでのサーフィンヒストリー
2021年に開催された東京オリンピックでは遙か昔のハワイに起源があるといわれているサーフィンが公式競技になりました。
今回はこのサーフィンの歴史についてお話しします。
サーフィンの起源は漁から戻る漁師だった!?
オリンピックで公式競技として試合が行われ、静かなブームが来ているといわれているサーフィン。
その起源はあまりに古く、いつ始まったのかはっきりとは分かっていません。
でも1600年以上前にはサーフィンの原型のようなものが存在していたといわれています。
この頃ハワイのルーツであるポリネシアの島々では、左右に浮きが付いた船、アウトリガーカヌーで沖合に出ていき漁を行っていました。
海岸線には常に波が打ち寄せていますから、彼らがアウトリガーカヌーで陸に戻る時には必然的に波に乗ってしまいます。
おそらくその頃から波に乗ることが上手な漁師は尊敬されるようなり、漁とは別に波に乗ることが娯楽として楽しまれるようになっていったのが波乗りの原型です。
やがてカヌーは小さくなってゆき、木製のパイポやアライア、オロといったサーフボードの原型が試され進化していきました。
キャプテンクックがハワイ諸島を発見した頃には、ハワイやタヒチでサーフィンをしている人たちが目撃されています。
サーフィンが世界に広まったのはデューク・カハナモクの功績
キリスト教がハワイに入ってくると、サーフィンは布教の邪魔とされ宣教師達によって禁止され古代サーフィンは終焉を迎えてしまいます。
ところが20世紀に入るとハワイでサーフィンを楽しむムーブメントが活発になります。
ハワイでサーフィンが活発になった理由のひとつに、海難事故を防ぐライフセーバーのサーフィン技術が見直されたという説があります。
また「サーフィンの父」と呼ばれるデューク・カハナモクが、アメリカ代表として出場したストックホルム・オリンピックの水泳100メートル自由形で金メダルを獲得。
人々の注目を集めるようになった彼は水泳の世界王者として招待された国々でサーフィンを披露し、その魅力を大勢の人たちに伝えました。
デュークの夢が叶い史上初となるオリンピアン・サーファーが誕生
世界中で親しまれるようになったマリンスポーツのサーフィン。
デューク・カハナモクは1912年のストックホルム・オリンピックでサーフィンがオリンピックの公式競技になって欲しいとその想いを語っています。
ISA(国際サーフィン連盟)会長フェルナンド・アギーレ氏によるキャンペーンも20年以上続けられていました。
そして2016年、遂にIOCは若者を中心に人気が高く、海で行われるため設備費用も少ないという理由で、オリンピックの公式競技にサーフィンを追加することを承認します。
こうして2021年開催の東京2020オリンピックで5大陸、18か国から集まった男性20名、女性20名の選手達が史上初となるオリンピアン・サーファーになりました。
サーフィンの起源からオリンピックの公式競技になるまでを振り返りました。
ハワイでは初心者用のサーフィン教室も数多く開催されていますが、オリンピックを見て次回のハワイ旅行では参加してみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
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