パリ五輪のサーフィン競技にハワイ代表として出場できるための署名運動がスタート!
日本が金メダル27個を含む、史上最多58個のメダルを獲得した東京2020五輪。
ハワイ発祥のサーフィンが公式種目に採用され注目されましたが、優勝してアメリカ国旗を掲げるハワイ出身のサーファーには複雑な思いがあったようです。
パリ五輪のサーフィン競技にハワイ代表として出場できるよう署名運動がスタートしましたので、今回はその気になる内容についてご紹介します。
もくじ
世界ツアーを行っているWSLではハワイがひとつの国として認められている
五輪だけでなく世界陸上やサッカーワールドカップ、カーレースの最高峰F1など、世界的な大会で活躍する選手は国を背負っているというプライドを持っています。
選手が優勝すると自分の国の国旗を持ちウイニングランなどを行うのはよく見られる光景です。
もちろんサーフィンの世界大会でも優勝者は海からあがるときや表彰台で誇らしく国旗を掲げます。
でもジョンジョン・フローレンスやカリッサ・ムーアなどハワイ出身のサーファーの場合は、それがアメリカの国旗ではなく、ハワイの旗なのです。
これはプロサーフィンの世界ツアーを運営している「ワールド・サーフ・リーグ(WSL)」がハワイを独立した地域(国)として認めているからです。
世界大会に出場しているハワイ出身の選手達を良く見てみると、ウェットスーツにはハワイの国旗が誇らしく付けられ、CT(チャンピオンシップツアー)ランキングの国名もハワイと記されています。
ところが今回の東京2020五輪では事情が異なりました。
アメリカの国旗を付けて戦うことはハワイへの裏切りを感じる
オリンピックはどの種目でも選手達は国を代表して競技に出場します。
WSLではハワイの代表として出場しているサーファー達は、アメリカ代表として東京2020のサーフィン競技に出場することに葛藤を覚えたとニューヨークタイムスで吐露しています。
ジョンジョン・フローレンスは「五輪でアメリカ国旗を掲げることには多少の葛藤がある。しかし、僕は分断させたくはない。何かに反対しているわけではなく、単にハワイを押したいだけ」と…。
カリッサ・ムーアも五輪選考大会でアメリカ代表チームのユニフォームを着たことを「ハワイを裏切っているという不思議な気持ちだった」と振り返り、「ハワイ先住民の血を引くことは強い誇りであり、ハワイの海や人々とのつながりを感じる」と語っています。
ハワイ代表としてパリ五輪サーフィンへの出場を認めてもらうキャンペーン
2024年のパリ五輪でもサーフィン競技が行われ、その会場はフランス領ポリネシアのタヒチであることが発表されています。
タヒチはフランス領ですが、ハワイアンのルーツでもあるポリネシアの中心地。
そこでパリ五輪のサーフィン競技ではハワイ代表としてのサーフチームの出場を認めてもらおうというキャンペーンがスタートしました。
このキャンペーンは、change.orgのサイトでオンライン署名を行い、国際オリンピック協会に陳情を行おうというもの。
直近の目標は1,000名のオンライン署名でしたが、8月15日現在、すでに850名を超える署名が集まっています。
国別の出場とされているオリンピックですからいくら署名を集めてもハワイ代表としての出場は難しいと思いますが、ハワイの文化や歴史、そしてすべてが好きだからこそ、応援したいと思い僕も署名しました。