カメハメハ大王が持ち上げた?!ハワイ島・ヒロの「ナハストーン/Naha Stone」
ハワイ島東部の玄関口であるヒロは、オアフのホノルルに次いでハワイ州2番目に人口の多い都市です。
日系移民によって開発されたこの街の中に、ハワイ州を統一したカメハメハ大王にゆかりの深い観光スポットがあるというので訪ねてみました。
王族名から名付けられた巨石
ヒロの街中にあるその観光スポットは、「ナハストーン」という名前の巨大な1枚岩です。
もともとこの石はカウアイ島からカヌーで運ばれ、当時ヒロにあった神殿「ピオナヘイアウ」の柱のひとつだったと考えられています。
長い年月の流れの中で、この巨石の存在は忘れ去られていましたが、ヒロの民家の裏庭で偶然発見され、石が見つかったお宅の主人がハワイ州に寄贈し、現在の場所に移されました。
この巨石に付けられた「ナハ」という名はハワイ州の王族だった「ナハ族」から名付けられました。
当時ナハ族に子どもが生まれると、すぐにこの岩の上に寝かせ、カフナ(神官)がお祈りのチャントを唱える間に泣かなければ、ナハ族の王子として認められたといわれています。
巨石をひっくり返したカメハメハ
このナハストーンにはもう一つ、カメハメハ大王が関係した逸話も語り継がれています。
ナハストーンの大きさは幅およそ4メートル、高さは約1メートルあり、その重さは3.5トンもあります。
そしてこのナハストーンを動かすことができるものは、やがてハワイ諸島を統一するといわれていました。
まだ青年だったカメハメハはこの噂を聞きつけ、1789年のある日、予言者カラニワヒネと部族酋長ナイへとマカニヌイマコルコルの3名を引き連れ、カヌーでヒロに到着します。
ヒロに到着した翌日カメハメハはナハストーンに挑み、動かしただけでなく、なんと石をひっくり返したと伝えられています。
そして1810年、カメハメハ大王がハワイ州を統一したのは皆さんご承知の通りです。
ピクリとも動かなかったナハストーン
カメハメハ大王がひっくり返したと伝えられているナハストーンは、ヒロのダウンタウンにある「ヒロ公共図書館」にあります。
石は2つ置かれており、大きな長方形の石がナハストーン、小さな石はピナオ・ヘイアウの柱のひとつだった「ピナオ岩」です。
由緒ある石にもかかわらず、ナハストーンの上にティーリーフは供えられているものの柵などは無く、図書館の前の芝生の中に無造作に置かれていたことに驚きました。
ハワイの重要文化財のナハストーンですが、自由に触ることもできます。
ここでカメハメハ大王と同じようにナハストーンを持ち上げようと挑戦してみましたが、ピクリとも動きませんでした。
ハワイ島のスピリチュアルスポットのひとつともいわれているナハストーン、あなたもカメハメハになった気分で挑戦してみませんか?
ハワイ島サウスコハラにある「プウホコラヘイアウ」のビジターセンター内に、ナハストーンを持ち上げるカメハメハ大王の絵も展示されています。
展示の絵も素敵なので、ハワイ島を訪れた際には立ち寄って見てくださいね。
ナハストーン/Naha Stone
- 住所:
- 300 Waianuenue Ave, Hilo
- 営業時間:
- 24時間
- 定休日:
- 無休
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