ハワイ州に3つあるキングカメハメハの銅像には違いがある?
皆さんはカメハメハ大王のことを知っていますか?
ハワイの島々を初めて統一したこの偉大な王は、ハワイの歴史の中でとても重要な存在です。
今回は、ハワイ州に3体あるカメハメハ王の銅像についてお話しします。
誰もが知るホノルルの像
カメハメハ大王の像と聞いて最初に頭に浮かぶのが、ホノルルのダウンタウンに立てられている像ではないでしょうか。
ハワイに3体ある像の中ではアクセスが良く、ワイキキから30分程度で見に行けます。
この像は1778年に、イギリスのクック船長のハワイ発見100周年記念として企画されたものです。
3体ある像の中でこちらの台座だけに、キングカメハメハの偉業を描いたプレート4枚が付けられています。
正面のプレートには、カメハメハ大王が争いの時に、
自分をパドルで攻撃した漁師を許したことから生まれた「砕けたパドルの法律」の舞台。
右側には、クック船長のソリューション号がハワイを訪問する場面。
背面は、同時に投げつけられた6本の矢をカメハメハが受け止めた場面。
そして左側には、カメハメハが率いたカヌーの大軍団の絵が描かれています。
ワイキキへ行ったら、カメハメハ大王の像とプレートを見てみましょう。
カメハメハ大王像/King Kamehameha Statue
- 住所:
- 447 S King St, Honolulu,
一度は海に沈んだハワイ島ノースコハラの像
次にご紹介するのは、最初に作られたにもかかわらず、建立されたのは2番目になってしまったハワイ島にあるカパアウのカメハメハ像です。
1体目の像は、アメリカ人の彫刻家がイタリアで制作しパリで鋳造されました。
しかし、ハワイへの輸送中に南大西洋のフォークランド諸島付近で、船が沈没し海の底深く沈んでしまいます。
1912年に、なんとこの像を海中から引き上げ、カメハメハ生誕の地に近いカパアウの街に建立しました。
ホノルルの像もこちらも、カラカウア王の副官だった王族で男前のロバート・ホアピリ・ベイカーがモデルとなっています。
違う点は、カパアウの像の衣がロイヤルカラーの黄色に加えて赤色も入っていることです。
そして、ダウンタウンと異なり静かな街中にあり、カメハメハ大王像の向かい側にある「キングビューカフェ」ではその名の通り「王」を見ながらのんびりと、ピザや手作りのケーキや焼き菓子が楽しめます。
カメハメハ大王像(カパアウ)/Statue of King Kamehameha
- 住所:
- Akoni Pule Hwy, Kapaau, HI 96755
もっとも新しいヒロの像
最も新しいヒロの像は、町おこしの一環で設置されたカメハメハ大王像です。
この像は、もともとカウアイ島のプリンスビル・リゾートのオーナーだったプリンス・コーポレーションが所有していたものでした。
しかし、カウアイ島はカメハメハ大王の支配下に無かったので、大勢の島民が像を建てることに反対しました。
そこで、この像はカウアイ島ではなく、ハワイ島最大の都市「ヒロ」のワイロアパークに建立されました。
そのためのお金は、多くの団体と市民の寄付によるものです。
ちなみに、3体の像は同じポーズですが、ヒロの像だけモデルが異なるので西洋的な顔つきをしています。
そして、2体の像よりサイズが大きく、よく見ると微妙な違いがあることがわかります。
すべての像に共通するこのポーズは、掲げた右手がハワイの繁栄を、左手の槍は平和の象徴を表しています。
像の近くに駐車場があるので、ヒロ付近にドライブの際は立ち寄ってみてはいかがでしょう。
カメハメハ大王像/KAMEHAMEHA THE GREAT
- 住所:
- 774 Kamehameha Ave, Hilo, HI 96720
今回ご紹介したのは、すべてハワイ州にあるカメハメハ像です。
この3体の他にもアメリカ合衆国本土、ワシントンの国会議事堂にある「ナショナル・スタチュアリーホール」という銅像のコレクションホールにもう1体あります。
ワシントンへ行く機会があれば、こちらの像も訪れてみてはいかがでしょう。