
ハワイの禁断絶景スポット「天国への階段」がいよいよ撤去される!?立ち入り禁止になった理由も
立ち入り禁止となっている禁断の絶景スポット「天国への階段」。
かねてから撤去を求めてきた近隣住民の声に応え、来年撤去される可能性が高くなりました。
今回はこの天国への階段についてご紹介します。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
絶景スポット天国への階段とは
天国への階段はオアフ島東部にそびえるコオラウの山中を約850メートルにわたって蛇行しているハイキングコースです。
カネオヘ一帯の絶景が望めることから、天国への階段という通称で呼ばれていますが、正式には「ハイク・ステアーズ(Haiku Stairs)」という名前が付けられています。
名前からも分かるようにこのハイキングコースは3,922段もある階段からできており、高さは最も高い場所で2,120フィート、おおよそ646mあります。
天国への階段(ハイク・ステアーズ)は太平洋戦争が開戦する前の年の1940年に、米国海軍が設置したもの。
太平洋全域で運航していた海軍艦艇に無線信号を送る軍事施設を建設するための資材などを運ぶ目的で設置されました。
ハイク・ステアーズが立ち入り禁止になった理由
ハイク・ステアーズの目的地であった軍事施設は、戦後海軍基地が廃止されると、アメリカの沿岸警備隊が船の位置を知るオメガ航法の電波を送る施設として使われるようになります。
このときハイク・ステアーズの階段は木製のものから金属製の階段とスロープに改修され、1987年になると一般にもアクセスを許可しました。
ところが当時放送されていたテレビ番組「探偵マグナム」でこのトレイルがロケ地となると訪問者が増え、このハイク・ステアーズは再び立ち入り禁止になりました。
2003年にハイク・ステアーズを解放する計画が持ち上がり、傷んでいたトレイルは875,000ドルかけて整備されましたが、閉鎖は続いており入口も整備されないまま。
入口のないハイク・ステアーズを目指すハイカーが近隣住宅への不法侵入をしたり、宅地内に車を勝手に駐車したり、騒いだりしトラブルになることが増えました。
またトレイルで身動きできなくなったハイカーがヘリコプターで救出される事故も起こっています。
2017年からホノルル警察は取り締まりを強化しており、違反者には最大1,000ドルの罰金、奉仕活動といった罰則の他、禁固刑となることもあるようです。
再整備が検討されるも撤去の方向へ
それまでホノルル水道局が管理していたハイク・ステアーズは2020年7月になるとホノルル市の管理に。
同時に約100万ドルかけて有料のハイキングコースとして整備する計画が持ち上がります。
ところが近隣住民はこれに大反対。
ハワイ州議会が近隣住民に行ったアンケートによると93%がハイク・ステアーズの撤去を求めていることが分かりました。
ホノルル市議会は2021年9月、撤去を求める決議案を全会一致で可決。
市長が承認すれば撤去が正式決定しますが、市長は撤去を認める方針を明らかにしています。
おそらく撤去となってしまうハイク・ステアーズですが、訪れる人達がルールを守っていれば住民の撤去を求める声も少なかったのではないかと思います。
これからのハワイ旅行では自然環境はもちろんのこと、ハワイに暮らしている人達の生活に負の影響を与えないようにする配慮がより一層必要になっていくのではないでしょうか。