【ハワイ通レポート】カイルア・コナにあるハワイの最も古い宮殿「フリヘエ宮殿」をご紹介
カメハメハ1世よりも古くから歴史のある街カイルア・コナ。
大王が晩年を過ごしたこの街にハワイ州に3つある宮殿のうちのひとつがあるというので、見学に行ってみました。
今回はこの宮殿の歴史と、訪問したときの印象などをご紹介します。
クアキニの本宅として建てられた宮殿
ハワイ州に存在する王家の3つの宮殿のひとつが「フリヘエ宮殿」です。
この宮殿は最も古くに建てられたもので、その次がオアフ島ヌウアヌにある「クイーン・エマ・サマーパレス」。
そして最も新しいのがオアフ島ダウンタウンにある「イオラニ宮殿」です。
もともとフリヘエ宮殿の建物はハワイ島第2代総督のジョン・アダムス・クアキニが本宅として1838年に建てたもの。
溶岩や珊瑚礁のブロック、コアやオヒアを建材に、外国人の船員によって建設されました。
クアキニが亡くなると養子のレレイオホクに譲られたものの、数ヶ月後に他界。
その後レレイオホクの妻ルース・ケエリコーラニ王女に遺され、王室の別荘になりました。
ルース王女が亡くなると従妹のバーニス・パウアヒ・ビショップが譲り受けますが、その翌年パウアヒ王女も亡くなったため、当時のハワイ王国国王デビッド・カラカウアが1885年に宮殿を購入しました。
現在の宮殿はカラカウア王が大改装した姿
現在見学できるフリヘエ宮殿は、カラカウア王が建物を手に入れた後に大改装を行った後のもの。
このとき宮殿のベランダは広げられ、むき出しだった外壁は石壁になり、内装はしっくいになりました。
また王冠などの模様が施された天井からは豪華なシャンデリアがつるされ、玄関にはレッドウッドの柱も立てられ、豪華な宮殿へと様変わりしたのです。
2階建ての館内には1階に玄関ホール、クヒオルーム、クアキニルームの3つの部屋があり、2階には居間とルース王女の寝室、カピオラニ王妃の甥カワナナコアの寝室があります。
カラカウア王とその王妃カピオラニがなくなった後は2人の王子に遺されましたが、1914年に売却されると家具類などは競売にかけられてしまいました。
室内はイオラニ宮殿を小さくしたよう
原在この宮殿を管理しているのはオアフ島にあるエマ・サマーパレスも管理しているボランティア団体「ドウターズ・オブ・ハワイ」です。
競売にかけられた家具などを買い戻しカラカウア王の時代の姿に戻されたフリヘエ宮殿に足を運んでみました。
フリヘエ宮殿はハワイ島カイルア・コナのメインストリートであるアリイドライブ沿いにたっています。
オアフ島にあるイオラニ宮殿に比べるとささやかな門ですが、紋章が掲げられているので、王家由来の建物であることがすぐに分かります。
宮殿のとなりに建てられた売店でチケットを購入し、宮殿内を見学することができますが、他のふたつの宮殿と異なり館内での撮影が禁止となっています。
コア材で作られた階段や豪華な絨毯、配置されているソファーなど、カラカウア王が大改装したままの姿が残る館内の雰囲気はまるでイオラニ宮殿のようです。
帰り際、ドウターズ・オブ・ハワイの方から「ツアーも開催されているので、またカイルア・コナを訪れた際には、ぜひ参加してくださいね」と誘われました。
チケットを購入したときにフリヘエ宮殿を日本語で説明したプリントをいただけました。いままでに訪れた「イオラニ宮殿」「エマ・サマーパレス」にくわえて、今回の「フリヘエ宮殿」でハワイ州にある3宮殿をコンプリート。ハワイ島にお出かけの際には向かいのモクアイカウア教会と共にぜひ訪ねてみることをお勧めします。
フリヘエ宮殿/Hulihe‘e Palace
- 住所:
- 75-5718 Ali’i Drive, Kailua-Kona
- 電話番号:
- 808- 329-1877
- 営業時間:
- 13:00~16:00
- 定休日:
- 木・金、日曜
- URL:
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