ハワイ訪問者を対象に検討されている「グリーンフィー/Green Fee」とは?

ハワイ訪問者を対象に検討されている「グリーンフィー/Green Fee」とは?

ESTAの申請料金の値上げや一部の観光地での入場料値上げなど、値上げの波が押し寄せているハワイ。今回はハワイ訪問者を対象に徴収が検討されている「グリーンフィー」についてお話しします。

グリーンフィー構想とは

デビッド・イゲ氏に代わって、新たなハワイ州知事となったジョシュ グリーン知事。

彼が就任前から言及していたのが「グリーンフィー」という制度です。

これはハワイを訪れるすべての観光客から「ビジターフィー」として$50を徴収しようという案で、気候変動の影響に対して、ハワイの自然環境の保護を目的に提案されたものです。

グリーン新知事は、このビジターフィーの構想を実現するために「州立公園やビーチ、国有林、国有地のハイキング コース、またはその他の国有自然地域の利用には、$50で購入した1年間有効のライセンスを必要とする」とした法案を提出。

現在ハワイ州議会ではこの法案についての議論が活発化しています。

すでに入場料を徴収しているスポットも

ダイヤモンドヘッドやハナウマ湾自然保護区など、ハワイではすでに入場料を徴収している施設もあります。

さらにハナウマ湾自然保護区では入場料が2021年7月1日に$12から$25へと値上げされました。

そしてダイヤモンドヘッドの入場料も2020年10月9日に徒歩の場合は一人$1から$5に、車の場合には1台$5から$10へと値上げされています。

さまざまな問題点も

現在ハワイの下院と上院では、グリーンフィーに関する8つの法案が提案されていて、その名称もビジターフィー、インパクトフィーなど案によりさまざまです。

ただ、そのほとんどが年間フィーを請求されるもので、何度もハワイを訪れる観光客ならば割安になりますが、多くの日本人観光客のように年に一度しか行かないようならば割高になってしまいます。

さらに徴収の対象が、州立公園やビーチ、国有林、国有地のハイキング コース、またはその他の国有自然地域の利用となっているため、ほぼすべての観光客が対象となるでしょう。

ある下院議長は、厳重に監視されていない場所で訪問者にグリーンフィーのライセンスを提示することを要求するのは大きな課題となると述べています。

このライセンスを厳重にチェックするシステムなどが整わなければ、ライセンスを取得せずにレクリエーション施設などを訪れる人も多くなるかもしれません。

さらにグリーン新知事は、このグリーンフィーを空港で徴収することは許可されていないと発言し、どこで徴収するのかという課題も残されています。

 

レストランではチップにキッチンフィー、宿泊するホテルではリゾートフィーなど、なにかと追加費用が掛かるハワイ旅行。

今回徴収が議論されているグリーンフィーは年間パスとなりますが、できれば一度の旅行ごとというような形にして、もう少しリーズナブルな金額で決定してもらえると嬉しいですね。

K@z
著者:K@z
LaniLaniでまとめ記事の執筆を担当しているフリーランス・ライターです。
毎年ハワイに渡るようになって、もう少しで10年目。
これまでの旅の経験や、まとめ記事では書けなかったこと。
ワークショップやカルチャーセンターで習ったウクレレやラウハラ編み、
ハワイアンキルトなどに関することも発信出来ればと考えています。
ハワイの画像のみをアップしているInstagramも更新中。

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